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耕耘
「耕耘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
耕耘の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
人を待つ。かつて盛夏に当って済寧の守将、民を督して城を築かしむ。克勤曰く、民今|
耕耘暇あらず、何ぞ又|畚※に堪えんと。中書省に請いて役を罷むるを得たり。是より先....
「太虚司法伝」より 著者:田中貢太郎
帝の至元丁丑の年のことで、恐ろしい兵乱があった後の郊外は、見るから荒涼を極めて、
耕耘する者のない田圃はもとの野となって、黄沙と雑草が斑ら縞を織っていた。兵燹のた....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
では、機械化ということは革命を意味するのではなくて寧ろ破壊をさえ意味するだろう。
耕耘は機械で出来ても、苗を植える機械はあるまい、マルクスの考えた大農主義は、農業....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
殿をさえ煩わした。 が、再び思うに、むやみと得物を振廻しては、馴れない事なり、
耕耘の武器で、文金に怪我をさせそうで危かしい。 また飜って、お嬢さんの出のあた....
「秋の幻」より 著者:豊島与志雄
ん事を思った。そして其処には、母の懐の中には自分の温みがあり、黒い地面には自分の
耕耘した青い野菜が育っていた。 その時彼は、存在することの嬉しさを感じ、また存....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いった。二、三の川を飛び越さなければならなかった。次には、甜菜《てんさい》の畑と
耕耘《こううん》地との広々とした中に出た。とうていそれから出られないような気がし....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
行の戦場や廃墟《はいきょ》の間、フランスの山も野もすべては、見渡す限り遠くまで、
耕耘《こううん》されていた。それはヨーロッパ文明の大庭園であった。その比類なき魅....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
あるか。歩を運ぶためには小さな庭があり、夢想するためには無窮の天がある。足下には
耕耘《こううん》し採集し得るもの、頭上には研究し瞑想《めいそう》し得るもの、地上....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
過ぎず、しかも輪車もなしに使っている。土地は驢馬と牝牛とで、また稀れには牡牛で、
耕耘されるが、これは贅沢すぎる場合である。パレスチナの如くアラビア人の襲撃に曝さ....
「耕耘部の時計」より 著者:宮沢賢治
一 午前八時五分 農場《のうじょう》の
耕耘部《こううんぶ》の農夫室《のうふしつ》は、雪からの反射《はんしゃ》で白びかり....