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「耳垢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

耳垢の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道楽と職業」より 著者:夏目漱石
たのです。馬琴の小説には耳の垢《あか》取り長官とか云う人がいますが、他《ひと》の耳垢《みみあか》を取る事を職業にでもしていたのでしょうか。西洋には爪を綺麗《きれ....
乳房」より 著者:宮本百合子
白木綿の風呂敷包をわきにおいて腰かけ、それに肱をかけながら長くのばした小指の爪で耳垢をほじったりしているモジリの爺さんのほか、乗客はまばらである。前部のドアの横....
丹下左膳」より 著者:林不忘
がに有名な変物《へんぶつ》だけあって、白絹の寝巻の袖ぐちを指先へ巻いて、しきりに耳垢《みみあか》を擦りとってはふっと吹いている。 が、眼は、射るように近づいて....
男ぎらい」より 著者:豊島与志雄
ような男の肌よりどんなに美しいか分りません。それに、男のひとはいったい不精です。耳垢をため、鼻糞をため、肱や膝はざらざらです。人前でも平気で、小指で耳垢をほじく....
失われた半身」より 著者:豊島与志雄
な、小便くさい女だ。かりに、機微にふれることは除いて、常識的な眼で見ても、耳には耳垢をためてるし、鼻には鼻糞をつまらしてるし、靴の中でむんむんむれてる足を、家に....
三つの痣」より 著者:小酒井不木
も、指紋台帳に同じ指紋を発見することが出来なかったそうです。それから衣服の塵埃や耳垢まで顕微鏡的に検査されたのですけれど、やはり無駄に終ったそうです。 で、要....
墓地の殺人」より 著者:小酒井不木
」 塚原俊夫君は実験室に帰るなり、死人から取ってきたシャツのポケットのごみと、耳垢と、爪の垢との顕微鏡的検査にとりかかりました。 そもそもこのごみや垢の顕微....