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耳慣れ
「耳慣れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
耳慣れの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
鳴り出した。 「叱ッ、叱ッ」 ざわめいていた群衆は、再び静粛に還った。彼等は、
耳慣れない陸軍将校の言葉に、やや頭痛を覚えるのだった。 「東京警備一般警報第二号....
「春寒」より 著者:寺田寅彦
々同じ曲の練習をしていた。右手のほうでひいているメロディだけを聞くとそれは前から
耳慣れた「春の歌」であるが、どうかして左手ばかりの練習をしているのを幾間か隔てた....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
をはかせたようなものではないかと思われた。 大学教授連盟とかいう自分にはあまり
耳慣れない名前の団体から、このような芝居は教育界の神聖を汚すものだと言って厳重な....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
口の方へ足を引き摺りながら歩み寄った。 スクルージの手が錠にかかったその刹那、
耳慣れぬ声が彼の名を喚んで、彼に中に這入れと命じた。彼はそれに従った。 それは....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
一席申し上げます。お
耳慣れました西洋人情話の外題を、松の操美人の生埋とあらためまして…これは池の端の....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
た声を呼びもどそうといくら努力しても、結局は、メンデルスゾーンやブラームスなどの
耳慣れた旋律《メロディー》が聞えてくるにすぎなかった。 「世には不幸な天才がある....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
、それの魂を私は今もっている……。」 二人はまた眠りの時代に陥ってゆく。そして
耳慣れた曙《あけぼの》の音が、遠い鐘、過ぎゆく小舟、水のしたたる二本の櫂《かい》....
「現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
れば、これは大したことにならんともかぎらないのであるが、しかし、その注意はあまり
耳慣れている陳腐な言葉であっただけに刺激が怪しまれるのみならず、前例としてかつて....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
ろもなく、私に電蓄をかけて――父親が拵えたとかいう、電気代りの回転装置をかけて、
耳慣れぬユーゴの流行唄の二つ三つを聞かせてくれたり、それが終るとまた三人で食卓を....