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「耳立つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

耳立つの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
に、あわれや、笑を湛えて、婆さんの顔をじろりと見た。 「おお、貞さんか。」 と耳立つほど、名を若く呼んだトタンに、早瀬は屹となって鋭く見た。 が、夫人は顔を....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
ラジオは決してニュース中心にはプログラムを編成されてはいない。第一に目立つ――否耳立つ?――ものは娯楽である。その次は講演・講義・の類であり、最後にニュースが来....
家なき子」より 著者:楠山正雄
老人はいつかすっかりわきで聞いていたとみえて、いきなりわたしのほうに指さしして、耳立つほどの外国なまりでバルブレンに話しかけた。 「その子どもがおまえさんのやっ....
葛飾土産」より 著者:永井荷風
《なんてん》の茂りをつらねている。夏冬ともに人の声よりも小鳥の囀《さえず》る声が耳立つかと思われる。 生垣の間に荷車の通れる道がある。 道の片側は土地が高く....