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耳袋
「耳袋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
耳袋の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
んです。今の上《のぼ》りに轢かれたんです。」
小僧は早口にこう云った。兎の皮の
耳袋《みみぶくろ》をした顔も妙に生き生きと赫《かがや》いていた。
「誰が轢かれた....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
が伝えられている。いや、それを話す前に、かの江戸の名奉行根岸肥前守のかいた随筆「
耳袋」の一節を紹介したい。 「
耳袋」のうちにはこういう話が書いてある。美濃の金森....
「池袋の怪」より 著者:岡本綺堂
れたのは事実で、これに類似の奇談が往々ある。で、名奉行と聞えた根岸肥前守の随筆「
耳袋」の中にも「池尻村とて東武の南、池上本門寺より程近き一村あり、彼村出生の女を....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
筋はない。権之助はむしろこの男が、附近の地理や風俗に詳しいのを幸いに、後学のため
耳袋を養っておこうとするらしく、歩きながらの道々を、なにかと訊ねたり探ってみたり....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、宮の落ち行かれた様子などにも詳しいの」 「へえ、あらまし、この眼で見届けもし、
耳袋へも聞き集めてまいりました」 「それ、聞きたい」 と、正成がいうと、大蔵は....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ス、なんでも利用してあるいた。乗らなかったのは駕籠と馬だけであった。 史料袋や
耳袋に入れた素材は、かくてだいぶ蓄ったが、本文のほうはなかなか意のごとくにすすま....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
藤吉郎なるお名前には、常々心をひかれていました。従って、巷の噂までを、細心にこの
耳袋へ入れて、織田ご家中には、あなた様以外、そう心にとめていたお方もござりませぬ....