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「耶馬渓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

耶馬渓の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
、だらしのない彼の口髭《くちひげ》の下から最も慇懃《いんぎん》に発表される。彼が耶馬渓《やばけい》を通ったついでに、羅漢寺《らかんじ》へ上って、日暮に一本道を急....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、ちょいとつまんで風味を試み、 「うまい」 と言いました。北原謙次が、 「山陽の耶馬渓図巻《やばけいずかん》の記を読むと、猪を食うところがありますね」 「そうそ....
花子の陳述」より 著者:豊島与志雄
、母がそれを口に出して申しますと、逆に、美津子さんから妙なことを勧められました。耶馬渓名産の、巻柿とかいう、珍らしい乾柿を送って参りました。乾柿を幾つか煉り合せ....
英彦山に登る」より 著者:杉田久女
い山だ。山陽も、「彦山真に秀彦也」とうたっている。之は山陽の誇張丈でなく、山陽は耶馬渓から守実ごしに、彦山の紅葉を賞し、彦山の秀彦たるところをきっと感じたに違い....
淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
日本海の波涛を白く砕いて、海金剛が奇観を集めているのだという。 だから、妙義や耶馬渓をみただけの人には、この金剛全山の巨姿は到底想像もつくまい。この山々をゆっ....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
、これなお鬼神の門戸にして、温泉からが楼閣也。その小箱に至るまでの神秘的光景は、耶馬渓になく、昇仙峡になく、妙義山になく、金剛山になし。天下無双也。層雲峡を窮め....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
。その西麓に港湾あり、これケープタウンなり。地形すでに奇観を呈す。その雄大なるは耶馬渓の遠く及ばざるところなり。あるいは交ゆるに白砂の雪のごときあり、あるいは敷....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
の地として古い物語を有ち、日本の歴史にとって由緒の深い土地であります。名にし負う耶馬渓の奇観、霧島のあらたかな峰、阿蘇のものすごき噴火など、いずれも九州の大きな....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
に見えた。 この辺りの、渓村や小さな滝津瀬などは、なかなか景趣に富み、肥後の小耶馬渓などともよばれている。旅客は、小さい枝付きの蜜柑などを買って、喰べながら歩....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
由があるのだが、普通は自分だけがそうなのかと思って、話し合う者が少ないのである。耶馬渓附近の人ならば皆知っていることと思う。あの地方の山で初夏の夕方に、淋しい声....