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聖化
「聖化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
聖化の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
・コムトが望みしごとく、神職が世間一切の相談役という大任に当たり、国福を増進し、
聖化を賛翼し奉ることに尽力|※瘁《きょくすい》するよう御示導あらんことを為政当局....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
シル法――(註)に似た行列を行うと、それがドルイド呪僧を駆逐して、アルマーの地が
聖化されたという史実を御存じでしょうか」
(註)ウエールスの悪魔教ドルイドの....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
それが仮に永久不変な人間の規範であってもまだ所謂道徳ではない。それが絶対化され神
聖化され、かくて完全に神秘性を与えられた時初めて、世間でいう所謂道徳(この常識的....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
、時間を時と考えることは却って時間を空間化すことと同じ方向にあることを。時間を神
聖化すことは時間を卑俗化すことと同じ結果となることを。どう同じ結果であるか。歴史....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
ノーゼ」の如き。又平泉澄氏の如きは之を利用して日本を中世化し、よって以て宗教化し
聖化しようと企てている)。こうなるとやはり、認識はそれが如何に情意的な性質を有っ....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
するもので、俗人には容易に理解出来ないための神聖な学術語であった(一体に行為を神
聖化するには呪文めいた「学術語」が甚だ有効なのであって、道学者の漢文調や僧侶の白....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
氏は科学の本質をイデオロギーだとすることによって、神職的な学者同業組合によって神
聖化された科学をば、世俗的な坊間のものにまで引きおろす。天上からこうして地上にま....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
のものの本質は少しも変らないのである。 だから著者は、二三千年の歴史によって神
聖化せられているその外形に対して、空想のおもむくままに、時に改変を加えたからとい....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
かった。否むしろ反対だった。その主要な目的は、皆の迷惑となることであり、生活を神
聖化するために生活をできるだけ不愉快になすことである、とも言えるほどだった。多く....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
をそむけないでおられようぞ。
殉教は、一つの浄化である、侵蝕による浄化である。
聖化せしむる苛責《かしゃく》である。最初のうちはそれを甘んじて受くることができる....
「決闘」より 著者:神西清
その没落においてもまた偉大であること。彼の不品行、ふしだら、猥雑は、必然によって
聖化された自然科学的現象なのであり、その依って来たるところの原因は世界的であり、....
「廃墟(一幕)」より 著者:三好十郎
それでいて、僕等の尊厳や価値が一分一厘だって増減したりはしませんよ。大和民族を神
聖化したり、皇室をタブーにしたりする必要も必然性もないんだ。待って下さい。……お....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
うかと思われる。歌の道統が宮廷貴紳の間から外へ逸脱したときに、このような歌道の神
聖化は生れたのであって、同時に、歌道が公家の手をはなれたというところに、公家の短....
「彼が殺したか」より 著者:浜尾四郎
》うという事は、世にも浅ましい事にちがいない。けれども俺のその時の気持は総てを神
聖化すると云っていい位だった。俺は俺の為に罪なくして苦しむ女性を救いに行くのだ。....