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聖職
「聖職〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
聖職の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
ぬ父を見出したのでございます。ああ、なんたる変り方でしょう※ 父はいつの間にか、
聖職を捨ててしまって、聖器類を売払った金を資本に、亡命人達の血と膏を絞っているの....
「ある抗議書」より 著者:菊池寛
は、被害者達の魂は浮ばれようもないではありませんか。 昔、ある伊太利人は『愚人
聖職に上り、ガリレオ獄中に在り』と云って嗟嘆したそうでありますが、もしも天国の存....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
は暫く睨むように刑事を見ていたが、 「お気の毒じゃがお断りしましょう。いやしくも
聖職に奉じているものが、用事の内容が分らないで、軽々しく警察に行く事は出来ません....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
えないのである。 だが所謂教授達の大部分のように、夫々の立派な又は影の薄い教員
聖職ギルドを持てる程に、社会的に優遇されている先生方は、実際には大してその威厳に....
「水の女」より 著者:折口信夫
、御櫛笥殿の方に移り、そこに奉仕する貴女の待遇が重くなっていった。 この沐浴の
聖職に与るのは、平安前には「中臣女」の為事となった期間があったらしい。宮廷に占め....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
牧師長の人たちはわたしがまだ若いにもかかわらず、わたしを認めてくれまして、最後に
聖職につくことを許してくれました。そうして、その僧職の授与式は復活祭の週間のうち....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
らず、いかなることがあろうと、ふたたび牧師なんかの助けを借るまいと思った。理知と
聖職者の肩書とによって自分より向うがすぐれてることは、彼もよく是認していた。しか....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
に、率直な熱心さで自分を守った。コルネイユ師は、ほとんどわからないくらいわずかな
聖職者的皮肉と多くの温情とで、彼に耳を傾けた。彼はその信仰の習慣に基づいてる不撓....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
全市をわき立たせたものだった。サン・ジェルマン・デ・プレの修道院長大助祭はその全
聖職者に命じて荘厳な行列をなさしめ、そこで法王の特使が祭式を上げた。けれどもその....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
小さなカラーをよく見せんためであろうが、戸に背を向けていたものである。右のような
聖職者らは、その大部分教会の人であるとともに宮廷の人だったが、T夫人の客間の荘重....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
代によって、或は民族によって、いろいろな形になっておりますが、この場合にはそれは
聖職者である。つまり、日本の神道でいえば神主、キリスト教でいえば司祭である。その....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
ったが、シャトオブリアンが〈天上の妖術〉といっているように、武断派にとって戦争は
聖職で、摂理によって偉大な運命を背負わされていると信じているんだから、軍神《マル....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
代御代の御威力を現実に示す信仰を、諸方に伝播した。此が、日奉部(又、日祀部)なる
聖職の団体で、その舎人出身なるが故に、詳しくは日奉大舎人部とも言うた様である。此....
「かもじの美術家」より 著者:神西清
した。 坊さんが言うには、―― 「いやどうも皆さん、これは一たい何事ですかな。
聖職と信仰とにたいする何たる侮辱でしょうかな? これは一つ伯爵閣下に御報告ねがい....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
配した騎士と僧門は没落し去り、彼らの位置は新しい人間階級に移った。武士でもなく、
聖職でもないその階級の、実力もあり活力もある手のうちに、政治の手綱は、そのおいし....