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聖餐
「聖餐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
聖餐の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
|丹精の茶の儀式を組み立てた。僧らは菩提達磨の像の前に集まって、ただ一個の碗から
聖餐のようにすこぶる儀式張って茶を飲むのであった。この禅の儀式こそはついに発達し....
「食魔」より 著者:岡本かの子
楽することによって自分も快楽するという自他移心の術に達してるように見ゆる。食事は
聖餐のような厳かさと、ランデブウのようなしめやかさで執り行われて行く。今やテーブ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
(ヴェニスの玻璃工)に送れる文。(前略)その日バタリア僧院の神父ヴェレリオは余を
聖餐式に招きたれど、姿を現わさざれば不審に思いいたる折柄、扉を排して丈高き騎士現....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
母を呼んで見せると、正しく時貞の首であった。 かくて籠城以来、本丸に翻って居た
聖餐の聖旗も地に落ちて、さしもの乱も終りを告げたのであった。 これより先、寄手....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
デフォー ラッパチーニの娘 ホーソーン 北極星号の船長 ドイル 廃宅 ホフマン
聖餐祭 フランス 幻の人力車 キップリング 上床 クラウフォード ラザルス アン....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
るようなけたたましい叫び声をあげたり、犬の吠《ほ》えるような声を立てたりするが、
聖餐が出て、そのそばへ連れて行かれると、『憑きものの業』はすぐやんで、いつでも病....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
って、ゆるやかな時刻の過ぎるのをかぞえたことはありますまい。わたしは寝る時には、
聖餐式でわたしが説教する時のことを夢みながら床につくのです。わたしはこの世に、僧....
「赤いくつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
くてはならない、と申しわたしました。 その次の日曜は、堅信礼のあと、はじめての
聖餐式のある日でした。カレンははじめ黒いくつを見て、それから赤いくつを見ました。....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
となった。マリユスは手足を震わし、どうなるかを知らず、頭は燃えるようだった。彼は
聖餐《せいさん》が風に投げ散らされるのを見る牧師のようであり、偶像の上に通行人が....
「パリの地下牢」より 著者:野上豊一郎
シエルジュリに移される時子供たちと別れる場面、今一つはコンシエルジュリの地下牢で
聖餐式を受けてる場面。いずれも感傷的な情景で、それをヴェルサイユ宮殿のガレリ・バ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
。一日のうちの大部分を教会で過ごして、どんな日でも毎朝かならず聖ユーラリの六時の
聖餐祭の手伝いに出かけていたのです。 ある十二月の夜のことでした。カトリーヌの....
「双面獣」より 著者:牧逸馬
祈る。母親は小さな娘の手を固く握って会堂へ急ぐのだ。父は、その心臓に恐怖を宿して
聖餐に列なる。そして、人類の間にこんな野獣が隠れ棲んでいたことを、何うして神は今....
「かもじの美術家」より 著者:神西清
どこへも外出できない身の上だった。 そればかりか、教会へ懺悔をしに行くことも、
聖餐にあずかりに行くことも許されなかった。というのは伯爵自身が神を信じない人で、....
「グーセフ」より 著者:神西清
だ。つまり肺病だあね。何もお前の気を落させようと、こんなことを言うんじゃねえよ。
聖餐礼や塗油式がして貰いたかろうと思ってよ、金を持ってるんなら、高級船員へでも渡....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
とする魂が、贖われた苦悩の中で、人々に自己を糧としてそこで与えるところの一種の「
聖餐」(Abendmahl)である。 彼に近づいていた同時代者らのうちの最も聡....