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聞き咎める
「聞き咎める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
聞き咎めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
遁世《とんせい》しようか」と、忠通はまた溜息をついた。 「御出家……」と、玉藻は
聞き咎めるように言った。「殿が御出家なされたら、あとは誰が代《かわ》らせられます....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
した。 老紳士が、かの女たちに話しかける声音は、場内で一番大きく響いたが、誰も
聞き咎める様子もなかった。講演ですっかり声の灰汁が脱けている。その上、この学者出....
「家」より 著者:島崎藤村
なことを言って帰りましたっけ」 「でも、お前は不平だって言うじゃないか」と三吉は
聞き咎める。 「何にも不平なことは有りません」 こうお雪が力を入れて答えたので....
「旅愁」より 著者:横光利一
葉もつづいて出た。が、それだけはうっかりして口から洩れたらしく、箱の中の千鶴子は
聞き咎める眼でふり向いた。
「何に?」
「いや。妙なところだ、ここ。」
軽く彼....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
。「あの時うんと叱って置いたらこんな騒動にはなるめえものを」 「え?」と岩太郎は
聞き咎める。「爺つぁん何かあったのかな?」 「あいつがいなくなる少し前よ、珍らし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
学的根拠と、植物学上の実験を催促しなければならない段取りになったから、よたとんが
聞き咎めると、松の番所のおやじはすましたもので、
「はい、松というものは、千年経....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
られると、やがてあとから若い侍がたずねて来た。」 「若い侍……。」と、侍は俄かに
聞き咎めるように言った。「その侍は幾つほどで、どのような身なりでござった。くわし....