聞き惚れる[語句情報] » 聞き惚れる

「聞き惚れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

聞き惚れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旅愁」より 著者:横光利一
し薄睨みでみち子がそう云うまで、傍にいたものらは、二人のすらすらと早く運ぶ会話に聞き惚れるようにしんと黙っていた。矢代もふとパリにいる久慈と真紀子の二人も今ごろ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
せたものですから、自然、縁に羅漢を噛みつぶしている米友の形が、神妙に「関山月」を聞き惚れるところの童子の形となりました。 関守の主は、吹いて吹いて吹き続けてい....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
味線、太鼓、四つ竹までが、一時に音色をとめてしまって、それこそ家中|呼吸を殺し、聞き惚れるのでございますよ」 「有難迷惑という奴さな。信州あたりの山猿に、江戸の....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
調べが、林の静寂に低くふるえて、どこからともなく聞こえてきた。 耳心をすまして聞き惚れると、音色はまぎれもあらぬ宗長流、しらべはゆうべの山千禽である。お綱の恋....