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聞ける
「聞ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
聞けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外科室」より 著者:泉鏡花
》かんことを恐れて、死をもてこれを守ろうとするなり。良人《おっと》たる者がこれを
聞ける胸中いかん。この言《ことば》をしてもし平生にあらしめば必ず一条の紛紜《ふん....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
んですよ」 世話人は呆《あき》れて叫びぬ。 「これだけ? 五十銭!」 これを
聞ける乗り合いは、さなきだに、何者なるか、怪しき別品と目を着けたりしに、今この散....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
ることのできない明確な事実を生んでいるのに、思いあたった(この探偵小説家の名論が
聞けるものなら)。――それは溺れる者がつかむという藁以上のものであると、警部はみ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
塩原君」と、中佐は始めて、参謀の方を向いて、莞爾とした。「今夜あたり、面白い話が
聞けるかも、知れないよ」 帆村探偵対狼 神田駿河台は、俗に、病院街といわ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
送状態では、仕方があるまい。徹ちゃんは近く上京するとある。もうすぐ顔が見られ話が
聞けると「腕白弟妹ども」は大よろこびである。 快適な時間を持てるようになったこ....
「海底大陸」より 著者:海野十三
いに演壇に立った。 世界的に有名な生物学者たちは、この東洋の学者からどんな話が
聞けるかと、好奇の眼を光らせる。そのなかにドリー老助教授は、まるで自分のせがれが....
「地球盗難」より 著者:海野十三
村はなぜか興奮して、形相ものすごく、大隅の申出を断った。 大隅は落胆した。折角
聞けると思ったことが、今や余命いくばくもないこの重傷者の唇から聞けないと分ると、....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
ットの方は破壊されてもかまわない。それには人間が乗っていないのだからね」 「音も
聞けるわけですね。偵察ロケットにマイクをのせておけばいいわけだから」 「技術上は....
「火星探険」より 著者:海野十三
ンをとりつけるんだ、中をのぞきながら、このメガフォンで張――いや牛頭大仙人の声が
聞けるようにするんだ」 ネッドは張切って命令を下した。山木も河合も、始めは呆れ....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
はこんなところを見るといつも気分が悪くなるから、見ているのはいやだ。だが音だけは
聞ける。その音でおまえのうでの力を聞き分けることができる。いっしょうけんめいにや....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
声が出そうもねえ」「そういわずと唄ってくれ、今日別れていつ会うやら、いつまた歌が
聞けるやら、こいつを思うと寂しくてならぬ。別れの歌だ唄ってくれ」 「うん」という....
「二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
を以て、危険を覚悟しつつその所信を守りたる之等の人々が、不幸|兇刃に仆るとの報を
聞けるとき、私は云い難き深刻の感情の胸中に渦巻けるを感じた。 三 ....
「城」より 著者:カフカフランツ
。彼らの一人が、立ち去りながら説明するようにいった。
「いつでも何か新しいことが
聞けるんでね」
その調子は軽率で、あいまいな薄笑いを浮かべていたが、ほかの何人....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
こそこへリンカの宴を開きに行くから、お前は美しく髪の毛を洗わなくてはならんと言い
聞けると、自分は嫁に遣らるるためにお粧りさせられるとは知らずにお粧りする者もあり....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
電話の工事を済ませて、今日から市内の各新聞社は市会の様子を一々編集室に坐っていて
聞けるようになっていたのだ。こりゃ、しまった。こんなことだったら、もう少しどうに....