聞入る[語句情報] » 聞入る

「聞入る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

聞入るの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
―父はこの古歌を幾度《いくたび》となく口吟《くちずさ》んで見て、自分で自分の声に聞入るようにして、暗い座敷牢の格子《こうし》につかまりながら慟哭《どうこく》した....
無惨」より 著者:黒岩涙香
金起を愛したるゆえ左らば寧児をも連れて共に行かんと云いたるに※は足手纏いなりとて聞入るゝ様子なければ詮方なく寧児を残す事とし母にも告げず仕度を為し翌日二人にて長....
李陵」より 著者:中島敦
ん》の技などを語るとき、蕃族《ばんぞく》の青年は眸《ひとみ》をかがやかせて熱心に聞入るのである。よく二人して狩猟に出かけた。ほんの僅《わず》かの供廻《ともまわ》....
火星兵団」より 著者:海野十三
だ」 課長について千葉へ出張していた部下たちも集って来て、皆の説をおもしろげに聞入る。千葉で拾って以来、一体これは何だろうかと、さかんに議論をやったらしい。 ....
星女郎」より 著者:泉鏡花
ですな。――」 「いかにも、」 と先達は、膝に両手を重ねながら、目を据えるまで聞入るのである。 「黙っています。が、こう、水の底へ澄切ったという目を開いて、じ....