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「聡慧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

聡慧の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仮装人物」より 著者:徳田秋声
、葉子を礼讃し、屈従していた。処女のような含羞があるかと思うと、不良少年のような聡慧さをもっていたが、結局人間的には哀れむべき不具者としか思えなかった。彼は傷つ....
魚玄機」より 著者:森鴎外
葬の事を計らって遣った。その跡へ緑翹と云う十八歳の婢が来た。顔は美しくはないが、聡慧で媚態があった。 陳が長安に帰って咸宜観に来たのは、艶陽三月の天であった。....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
で女千代を生んだ。千代は絶えなんとする渋江氏の血統を僅に繋ぐべき子で、あまつさえ聡慧なので、父母はこれを一粒種と称して鍾愛していると、十九歳になった安永六年の五....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
から大理石に、大理石から銅に、銅から金銀に、その文化の光明を誇る鼻の群れは、公明聡慧一世に冠たる鼻を仰いでその徳を讃美しました。 現界の富強を希わず、神界の福....
十二支考」より 著者:南方熊楠
母を殺さば無間《むげん》地獄に落ちるが、畜生が双親を殺さばどうだと問うに答えて、聡慧なるものは落ちれどしからざるものは落ちずとありて、その釈に、〈かつて聞く一聡....
平塚・山川・山田三女史に答う」より 著者:与謝野晶子
の世界化に由って、女子の学士を出だし、更に女子の博士をも出そうとしている日本に、聡慧篤実な新進女子の次第に殖えて行くべきことは予見されますが、それらの女子の先駆....
源氏物語」より 著者:紫式部
する子であった。ある疑問に似たものを持つ思いなしか、眸ざしなどにはその人のよりも聡慧らしさが強く現われては見えるが、切れ長な目の目じりのあたりの艶な所などはよく....
蓮月焼」より 著者:服部之総
姓氏を詳《つまびらか》にせず、京師《けいし》の買人某の妻なり。姿儀うるわしく性|聡慧《そうけい》。文墨を習い、和歌を能《よ》くし、また陶を善くす。家貧にして夫病....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
シルヴァーの性格創造である。この快活、饒舌、柔和、慇懃、陰険、横柄、勇敢、残忍、聡慧、雄弁、剛胆、狡猾――端倪すべからざる人物は、実に溌剌として紙上に躍っている....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
邁往の気象で身方の利を謀ったのは、 ボレアスが伜兄弟の手柄だ。 沈著で、剛毅で、聡慧で、物の相談が好く出来、 女共に悦ばれて、勢力のあったのはイアソンだ。 それ....
三国志」より 著者:吉川英治
年、呉にある兄の瑾に宛てて送っている彼の書簡にもこう見える。 =瞻今スデニ八歳、聡慧愛スベシ、タダソノ早成、恐ラクハ重器タラザルヲ嫌ウノミ 彼は八歳の児を見る....