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聴講
「聴講〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
聴講の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
その日|俊助《しゅんすけ》は、いつよりもやや出席が遅れたので、講壇をめぐった
聴講席の中でも、一番|後《うしろ》の机に坐らなければならなかった。所がそこへ坐っ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
すから、来週までに佐佐木氏の作品へ『半肯定論法』を加えて来て下さい。(この時若い
聴講生が一人、「先生、『全否定論法』を加えてはいけませんか?」と質問する)いや、....
「地球盗難」より 著者:海野十三
、大隅学士は××大学の大講堂の演壇に進んで立って、この重大なる報告をした。これを
聴講をするために押しよせた学者の数は無慮一万人にのぼった。会場の警戒線は会の始め....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
には彼ひとり残った。それからの彼は、山吹での篤胤研究会とも言うべき『義雄集』への
聴講に心をひかれたのと、あちこちと訪ねて見たい同門の人たちのあったのと、一晩のう....
「手術」より 著者:小酒井不木
年、夏期には、教室で、産婦人科学の講習会が開かれますが、その年も凡そ二十五六人の
聴講生が御座いました。
聴講生と言いましても、みな、市内や近在に開業して居られる方....
「簡略自伝」より 著者:佐左木俊郎
民英学会、国漢文研究所、日本大学などを転々して、比較的文学の道に直接とする学科の
聴講に努めた。――するうち、肋膜炎にやられ、医師から、約二カ年間の座食を命ぜられ....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
深く進んで心霊世界《しんれいせかい》のあらましについて紹介した。 聴衆は熱心に
聴講した。会員たちはもちろんのこと、傍聴人たちも深く興味をおぼえたらしい、講演後....
「火星兵団」より 著者:海野十三
をよして、大阪へいった。大阪では、教鞭をとるのではなかった。大阪帝国大学工学部の
聴講生となって、さらに勉強をしようというのであった。新田先生の専攻するのは、ロケ....
「獏鸚」より 著者:海野十三
優桐花カスミの弟子に当る新進のインテリ女優だった、彼女は私と一緒にL大学の理科の
聴講生だったことがあって、それで旧知の仲だった。その玲子はあまり美人とは云えない....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
た。或いは其処に何か見出すかも知れないという淡い期待があったわけなのだ。私は始め
聴講生という名目ではいった。ピアノと声楽とを修めるのだった。私は殆ど手がかたくな....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
いて聴きに行った。何んでも一八一〇年の二月から翌年の九月に至るまでに、十二三回は
聴講したらしい。 そのうちに、タタム氏と交際もするようになり、またこの人の家に....
「新たに法学部に入学された諸君へ」より 著者:末弘厳太郎
か、学生の多数は彼らの研究する学問の特質を知らず、従ってまた、いかなる態度方法で
聴講し、また研究すればいいのかというようなことについて適切な指導を与えられていな....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
した著名の英語学者|長谷川喜多子女史や女子学院の学監|三谷民子女史はタシカ当時の
聴講生であったと思う。が、ビェリンスキーやドブロリューボフを祖述する二葉亭の文学....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
評判であったゆえ数回聞いた事がある。であるから坪内君は私の先生ではあるが、多勢の
聴講者の中に交ってたッた二、三回しか講義を聞いただけの頗る薄い関係であるし、平生....
「味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
くることは、現今人では、一部の茶人以外は不可能と言ってよい。ラジオ料理の先生も、
聴講生も、いかにもレベルが違いすぎて、今のままでは処置のない存在に過ぎない。明治....