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「職員室〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

職員室の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間失格」より 著者:太宰治
らに悲しそうな筆致で書いて提出し、先生は、きっと笑うという自信がありましたので、職員室に引き揚げて行く先生のあとを、そっとつけて行きましたら、先生は、教室を出る....
朱日記」より 著者:泉鏡花
ったばかり、素気なく口を引結んで、真直に立っている。 「おお、源助か。」 その職員室|真中の大卓子、向側の椅子に凭った先生は、縞の布子、小倉の袴、羽織は袖に白....
新郎」より 著者:太宰治
学校に近い部落の児が二人、井戸端で足を洗っていた。 二時間目の授業を終えて、職員室で湯を呑んで、ふと窓の外を見たら、ひどいあらしの中を黒合羽着た郵便配達が自....
書斎」より 著者:辻潤
の出来る書斎でも欲しいと思ったことがありました。 ある時、私はなにかのついでに職員室でそんな風なことを漠然と話したところ、みんなからすっかり嗤われてしまったの....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
起こった。狂瀾のごとき公憤の波はおさまって一同はぞろぞろ家へ帰った。 そのとき職員室では秘密な取り調べが行なわれた。職員達はどれもどれもにがい顔をしていた。当....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
隅に自炊していた。私はその部屋で日が沈むまで寐ころびながら彼女と二人で話をした。職員室の間では、私と彼女の関係があまり目立ちすぎるというので私は主任から叱られ、....
狼疾記」より 著者:中島敦
ない訳に行かない。例えば、先週勤め先の学校で国漢の老教師が近作だという七言絶句を職員室の誰彼に朗読して聞かせていた時、父祖伝来の儒家に育った自分が冗談半分その韻....
風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
ことがいけないのだと私は思った。 ある放課後、生徒も帰り、先生も帰り、私一人で職員室に朦朧としていると、外から窓のガラスをコツコツ叩く者がある。見ると、主任だ....
中庸」より 著者:坂口安吾
行ってみることにした。 冬の寒風吹きすさぶ暮方であった。余が小使にみちびかれて職員室に入ると、外套を肩からかけて股火鉢をしていた女性がいたが、それが彼女であっ....
南島譚」より 著者:中島敦
それ以外に若干の不審の表情をも私は浮かべたのかも知れぬ。というのは、朝礼が済んで職員室に入ってから其の新任教師は私の其の表情に弁解するかの様な調子で斯《こ》う言....
次郎物語」より 著者:下村湖人
まで行かんでも、わしの家に来ては。学校ではもうお茶ものめんし、それに今頃は小使が職員室を掃除しているころだろう。」 次郎は、少佐が何で自分をそれほど自宅につれ....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
で庭木を折ったりするので、母と相談して学校の先生に訴えた。 放課後私は残されて職員室に呼ばれた。羽場という校長さんが、 「あなたは学校ではおとなしいが、家では....
環礁」より 著者:中島敦
らち》なものでも見るような態度で、私を迎えた。 教室は一棟三室、その中の一室は職員室にあててある。此処《ここ》は初等課だけだから三年までである。門をはいるや否....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
目はすっかり盲目になっているのを知った。 浦上から七キロ離れた小ヶ倉国民学校の職員室で、田川先生は防空日誌に今朝の警報記事を書きこんでいたが、ちょっと顔をあげ....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
それまでの古い煉瓦の校舎は木造のペンキ塗に改まった。――門の向きが変ると同時に、職員室も、小使部屋も、いままでより広くあかるくなった。――時間をしらせる振鈴の音....