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「職工〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

職工の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
新案され、なんでもずんずん人手を待たずに大量生産が行なわれるそうです。従ってまた職工の解雇《かいこ》されるのも四五万匹を下らないそうです。そのくせまだこの国では....
日光小品」より 著者:芥川竜之介
場(以下足尾所見) 黄色い硫化水素の煙が霧のようにもやもやしている。その中に職工の姿が黒く見える。すすびたシャツの胸のはだけたのや、しみだらけの手ぐいで頬《....
たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
ら、鏡の中のたね子へ目を移した。たね子と云うよりもたね子の眉《まゆ》へ。―― 「職工か何かにキスされたからですって。」 「そんなことくらいでも発狂するものかな。....
魚河岸」より 著者:芥川竜之介
が二人、細長い卓《たく》に向っていた。客の一人は河岸の若い衆、もう一人はどこかの職工らしかった。我々は二人ずつ向い合いに、同じ卓に割りこませて貰《もら》った。そ....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
やり窓の外を眺めた。窓の外には往来の向うに亜鉛屋根《トタンやね》の古着屋が一軒、職工用の青服だのカアキ色のマントだのをぶら下げていた。 その夜《よ》学校には六....
星座」より 著者:有島武郎
ちがったり、園に追いこされたりした。製麻会社、麦酒《ビール》会社からの帰りらしい職工の群れもいた。園はそれらの人の間を肩を張って歩くことができなかった。だから伏....
三つの窓」より 著者:芥川竜之介
になった。修繕工事は容易に捗どらなかった。二万|噸の××は高い両舷の内外に無数の職工をたからせたまま、何度もいつにない苛立たしさを感じた。が、海に浮かんでいるこ....
怪星ガン」より 著者:海野十三
について、いちいちハイロにたずねたく思ったが、あいにくどこにもたくさんのガン人の職工がいるので、三根夫はきくことができなかった。なぜなら、三根夫は頭からガン人の....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ターとか、これ等のものを動かす発電動力室などはすっかり完成していて、三千人の技師職工たちに手足のように使われている。 軍艦須磨と明石が横づけになったところは、....
良夜」より 著者:饗庭篁村
御覧の如くの体なれば何事も心に任せず、ここに新たに設けし活版所あり、しばらくこの職工となりたまいてはいかに、他の業ならねば少しは面白くも候わん」と勧むるに、この....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
て、日本政府は二百四十万|弗を支出し、四年間|継続の工事としてこれを経営し、技師職工は仏人を雇い、随て器械材料の買入までも仏人に任せたり。 小栗等の目的は一意....
一老人」より 著者:犬田卯
りあの呉服ものを行商して歩いていた女房の亭主の弟で、少年時東京に出され、徒弟から職工と、いろいろの境遇を経てついに老朽し、職業から閉め出しを喰った人であったのだ....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
た処を警吏に見咎められて十日間抑留された。また他の或る日本人は或る工事を請負って職工を捜すため浦塩哈爾賓間を数度往復したので三カ月の禁錮に処された。日本人という....
西航日録」より 著者:井上円了
そいたる一寒村に過ぎざるも、水力を応用して製毛の一大工場を開き、毎日七百名以上の職工これに出入し、職工に与うる俸給だけにても、一カ月二千五百ポンド(わが二万五千....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
都会は半ば死しているように感じられる。 フレンチの向側の腰掛には、為事着を着た職工が二三人、寐惚けたような、鼠色の目をした、美しい娘が一人、青年が二人いる。 ....