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職業婦人
「職業婦人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
職業婦人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
じつは、結婚してたんだが、亭主が小間使に手を出したてんで、飛び出して尖端を切った
職業婦人になったという代物なんだがね。この秘書女史が編輯長と同じ部屋にいたんだが....
「世相」より 著者:織田作之助
芸者――彼女はわずかに大阪の今宮の片隅にだけその存在を知られたはかない流行外れの
職業婦人である。今宮は貧民の街であり、ルンペンの巣窟である。彼女はそれらのルンペ....
「家霊」より 著者:岡本かの子
と、くめ子は身慄いが出た。 くめ子は、女学校を出たのを機会に、家出同様にして、
職業婦人の道を辿《たど》った。彼女はその三年間、何をしたか、どういう生活をしたか....
「階段」より 著者:海野十三
ングが少くなり、カシミヤやセルの袴の下から肉づきのよい二三寸の脛をのぞかせて行く
職業婦人が多くなった。 その途端に、金魚のように紅と白との尾鰭を動かした幻影が....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
っとそれ取って頂戴いんかといったりする。 勿論こんな言葉は主として若い細君や、
職業婦人、学校の先生、女学生、モダンガアル等が使うようである。 それから「あの....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
たち――すなわち、此の界隈で働く女たち、丸髷の仲居、パアマネント・ウエーヴをした
職業婦人、もっさりした洋髪の娼妓、こっぽりをはいた半玉、そして銀杏返しや島田の芸....
「良人教育十四種」より 著者:岡本かの子
さい。 家事に口を出し過ぎる夫に困ったら、一週間|位そら病気でもして見せます。
職業婦人の夫はそれこそ妻に思いやり深くなくてはいけません。そして自身も職業を持つ....
「愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
かしこれは協同する真心というので、必ずしも働く腕、才能をさすのではない。妻が必ず
職業婦人になって、夫の収入に加えねばならぬというのではない。働く腕、金をとる才能....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
のである。 彼女たちにはまた相応しき相手があるであろう。 いわゆる玄人でない
職業婦人は別問題である。今日の状勢において、これはレディの延長と見なければならぬ....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
女は処女としての憧憬と悩みのままに、妻や、母は家庭や、育児の務めや、煩いの中に、
職業婦人は生活の分裂と塵労とのうちに、生活を噛みしめ、耐え忍びよりよきを望みつつ....
「婦人と職業」より 著者:倉田百三
によって生活の充実と向上とまた個性の発展とをはかるべきである。実際今日においては
職業婦人は有閑婦人よりも、その生命の活々しさと、頭脳の鋭さと、女性美の魅力さえも....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
とした方で、充分働きのある方だと、思っていますのよ。あんな落着いた、かしこい方、
職業婦人などには、もって来いですわ。」と、口ではそう云いながら、さすがの夫人も、....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
人洗濯を内職にしていた。親一人、子一人。娘が一人あるにはあるが他所へ間借りをして
職業婦人になっている。かたわら富裕な外国人を友達に持ちたがっている。持つかと思う....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
は、此奴あてつけに意地の悪いほど、とっとっと行く。そうでしょう、駄賃を稼ぐための
職業婦人が聾の坊さんの杖つきのの字に附合っていられる筈はない。喘ぎ喘ぎ、遣切れな....
「婦人の過去と将来の予期」より 著者:小川未明
要求したのである。 社会は、それらの女子に職業を与えたであろうか。今日、多くの
職業婦人の出現は、たしかに与えられつゝあることを証するにはちがいないが、果して、....