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「職業意識〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

職業意識の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
風景」というグラフの取材としてねらえば、めったに出くわせる構図ではない――という職業意識に燃えて、木崎はあわててカメラにしがみついていたのだった。 一つには、....
麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
にやら、さまざまの疑問が湧いているのに気がついた。いや、これは浅間しい探偵という職業意識である。今夜は仕事を忘れて、ただ麻雀を打っているのではないか。つまらんこ....
振動魔」より 著者:海野十三
、彼等の多くは、たまたま職業を其処にみいだしたのであって、それから後は無論のこと職業意識をもって説教をし、燃えるような野心をもって上役の後釜を覘み、妙齢の婦女子....
空中墳墓」より 著者:海野十三
ターが昇って来たのだった。 「誰か来たナ」 まだ半ば夢心地の中に、そう感じた。職業意識のあさましさよ、か。 この四五日というものは夜半から暁にかけてまでも活....
金属人間」より 著者:海野十三
」 「自殺する原因があったでしょうか」 検事は、ちょっとしたことばのはしにも、職業意識をはたらかして、突っこむものだ。 「知らんですなあ」 博士は、両手をう....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
出来るだろうし、僧侶によれば一切の存在は済度されるべく迷えるものだ。これはつまり職業意識から来るロジックで、専門的であることと職業的手前味噌とを混同してはならぬ....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
のだ(貴族院で審議未了)。――代議士達は例の広田首相の「自由主義」排撃をば彼らの職業意識からして、あくまで議会政治排撃や政党政治否定のことらしく思い込んでいる。....
明治三十二年頃」より 著者:寺田寅彦
ーナリズム全盛時代ではおそらく大多数のこうした種類の挿画や裏絵は執筆画家の日常の職業意識の下に制作されたものであろうと思うが、あの頃の『ホトトギス』の上記の画家....
現代科学教育論」より 著者:戸坂潤
まるで現役の将校が、一切の国民を自分の部下の兵卒に過ぎぬと考えるように妙な事で、職業意識の戯面なのだが、こういうアカデミシャン意識のカリケチュアは、色々と尤もな....
深夜は睡るに限ること」より 著者:坂口安吾
ー風の病院をたて、ベッドにねむれば星が見える。ねむれば、なんにも、見えないがね。職業意識が燃え立つせいで、宣伝文の要領が、ミューズとなって発現するのである。さて....
火の扉」より 著者:岸田国士
顔がないとか、そんなことのために、くよ/\はせん。まして、よくあるように、戦争を職業意識から待ち望んだ軍人の一人では絶対にない。それは良心にかけて誓う。あ、その....
俳優倫理」より 著者:岸田国士
優になっている人、即ち俳優自身についても、その日常の生活や社会人としての行動や、職業意識の現れなどから、これを普通の人間として尊敬できないものであるかのような考....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
、この場合、混同してはならないのは、こういう型にはまればはまるほど、低俗な意味の職業意識から、演劇における俳優万能の観念が生じ、自分を必要以上に目立たせようとす....
読むうちに思ったこと」より 著者:小川未明
が、この頃はことに、そうした書物が多いのではなかろうか。 支配下に強圧されて、職業意識にしかのみ生きない教師等が、なんで、児童を善く感化し、これに、真理と道義....
三月の空の下」より 著者:小川未明
ったのでした。どんな身分の患者であって、またどこが悪いのか、それを知りたいという職業意識も起こって、 「いま、ゆくから。」と、静かに、答えて、苦い顔つきをしなが....