職権[語句情報] » 職権

「職権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

職権の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
夜のT市に於て、何か陰謀でもめぐらしている怪人物なのであろうか。もしそうなれば、職権上そのまま看過しがたいところである。 折角速い車を駆って定刻にうまく滑りこ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
住する帝国臣民諸君」将軍の声は泰山の如くに落付いていた。「本職は東京警備司令官の職権をもって広く諸君に一|言せんとするものである。吾が帝国は、曩は北米合衆国に対....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
青竜王、いま竜宮劇場の中から電話を掛けたんです。私は青竜王に一応|訊問するため、職権をもって拘束をいたしますから……」 「午後四時十分。――」 と検事は大江山....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
、自白いたします代りに妻子を助けて下さい。ヨロシイお前が男を立てたなら俺も男だ、職権を捨てゝまでもお前の妻子を助けてやろう。あの家だっても聖書会社より差押えられ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
逃がれがたい。今より登城して将軍家御じきじきのお裁きを仰ぐのじゃ。豊後、大目付の職権以って申し付くる。早々に立ちませい!」 「ほほ、なるほど、急に空模様が変りま....
金属人間」より 著者:海野十三
つけていた。 「針目博士。この動物はなぜここに集めてあるのですか」 長戸検事は職権《しょっけん》をふたたびふるいはじめた。 「ぼくの研究に必要があるからです」....
超人間X号」より 著者:海野十三
ですか」 博士と少年の話を、もどかしそうに聞いていた検事は、 「もし、谷博士。職権をもっておたずねいたしますが、ここに怪人がいたはずですが、今どこにおりますか....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
証拠物などを他の者に荒されたんでは、わたしたちは大迷惑だからな。場合によっては、職権妨害罪をあてはめることも出来るんだが、そんなことはあまりしたくないし……」 ....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
になったのは、いわゆる人権蹂躙問題としてであった。勅選議員美濃部博士は、司法官の職権濫用による不法犯罪行為の成立を質問の形で暗示しているのだが、この法律論の背景....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
も単にそれを人間の装飾品と考えたらば大間違いになりそうな代物であった。彼の容貌は職権を有する人に適当するように、自然に馴らされたのか、あるいは強いて粧っているの....
鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
挨拶した。冬坡は平生から温良の青年である。殊にわたしの俳句友達である。彼に対して職権を示そうなどとは勿論かんがえていないので、わたしは個人的に打解けて訊いた。 ....
この握りめし」より 著者:岸田国士
どつちみち承服しかねるように思われた。で、彼もいささか気色ばみ、 「わしは、まだ職権をもつていうわけじやないですが、当てのない金で長逗留をするのは、あとで悶着の....
丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
帯を締めたまま、後手に縛られて、生埋めにされて死んでいるのであった。 巡検使の職権で純之進が大吟味を試みた結果、奇怪なる犯罪が暴露した。それは、七化役者尾上小....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
、死に値するほど重大なるものなり。卿等いまだ彼を死をもって罰せずば、よろしく彼の職権を褫奪して、彼を軟禁し、後の命を待つべし。もし卿にしてこの命に従わざるときは....
放免考」より 著者:喜田貞吉
徳川時代の番非人、すなわち俗にいわゆる番太の如く、単に世襲の下級警吏として、その職権を笠に著て威張って通ったものであったかもしれないのである。 そこでその放免....