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聾
「聾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
聾の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
政兵衛《ながしままさべえ》という男である。この男はその手紙によると、二十一の年に
聾《つんぼ》になって以来、二十四の今日まで文筆をもって天下に知られたいという決心....
「路上」より 著者:芥川竜之介
り大きな尻を据えた。
「大方女中がまた使いにでも行っていたんだろう。主人の隠居は
聾《つんぼ》だから、中々御免くらいじゃ通じやしない。――君は学校の帰りか。」
....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
である。それから子供は男女を問わず、両親の意志や感情通りに、一日のうちに何回でも
聾と唖と腰ぬけと盲目とになることが出来るのである。それから甲の友人は乙の友人より....
「星座」より 著者:有島武郎
てやる。村の人がどれほどその男の偉さに感心したか……」
柿江はそういうと、耳を
聾がえらせるような騒々しさの中で、今までの話を続けたい気持にされていた。自分でも....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、可笑ゅうがしたぜ。車屋の挽子がね、お前さん、え、え、ええッて、人の悪いッたら、
聾の真似をして、痘痕の極印を打った、其奴の鼻頭へ横のめりに耳を突かけたと思いねえ....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
げて、咽喉の呼吸を突崩す。寸法を知らず、間拍子の分らない、まんざらの素人は、盲目
聾で気にはしないが、ちと商売人の端くれで、いささか心得のある対手だと、トンと一つ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
とも気あつかいのいらないように万事取計らうから可いよ。向うが空屋で両隣が畠でな、
聾の婆さんが一人で居るという家が一軒、……どうだね、」と物凄いことをいう。この紳....
「鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
から、いかに愛国心を振起しても弁護することは出来ない。彼は眼こそ見えないが、耳は
聾ではない。 「北京には蛙の鳴声さえない……」 と、彼は嘆息した。この嘆息はわ....
「村芝居」より 著者:井上紅梅
て桂生に吩咐け豆乳を買いにやった。桂生はすぐ返って来た。 「ありません。豆乳屋の
聾は帰ってしまいました。昼間はあったんですがね、わたしは二杯食べました。仕方がな....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
一番最初のものは「冠弥左衛門」で、この次に探偵小説の「活人形」というのがあり、「
聾の一心」というのがある。「
聾の一心」は博文館の「春夏秋冬」という四季に一冊の冬....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
出ますかね、私は大の贔屓です。」 恥ずべし、恥ずべし。……式亭三馬|嘲る処の、
聾桟敷のとんちきを顕わすと、 「路之助はんが、出やはるやろ。」 お絹の方が知っ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
ように、色めかしくも聞えてあたり恥し。)と云うので、木の葉とばかり浮き沈む中で、
聾同然の可心が、何慰めの言も聞き得ないで、かえって人の気を安めようと、一人、魚の....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
名、相合傘でいた私に寄越して「ちょっと骨が折れました、遠い引掛りなんですがね……
聾で中風症のお婆さんが一人留守をしているんだもの、驚きましたわ。」「驚いた。」と....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
かった。 然るに『罪と罰』を読んだ時、あたかも曠野に落雷に会うて眼|眩めき耳|
聾いたる如き、今までにかつて覚えない甚深の感動を与えられた。こういう厳粛な敬虔な....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
たちはこれについて何というだろう! しかも彼らの数は少なくはない。 この奇妙な
聾の状態について君に判らせるための一つの例をいってみるなら、劇場で演技者たちの言....