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「聾唖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

聾唖の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
笑う唖女」より 著者:夢野久作
迫して来たのであった。 見るも浅ましい孕《はら》み女。物を得《え》言《い》わぬ聾唖者。それが口にこそ云い得ね、手真似にこそ出し得ね、正当な彼の妻である事を現実....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
チャカポコチャカポコチャカポコ…… ▼あ――ア。又と聞かれぬ地獄のチョンガレ。聾唖の木魚の阿呆陀羅経だよ。さても然るにスカラカ、チャカポコ。そもやホントウ民衆....
物理学と感覚」より 著者:寺田寅彦
念とはよほど違った観念を持っているに相違ない。もし世界じゅうの人間が残らず盲目で聾唖であったらどうであろうか。このような触覚ばかりの世界でもこのような人間には一....
数学と語学」より 著者:寺田寅彦
とは想像できない。考えの式を組み立てるための記号をもたないと思われるからである。聾唖者には音響の言語はないが、これに代わるべき動作の言語がちゃんと備わっているの....
見落されている急所」より 著者:宮本百合子
、その生活は経済的にゆきづまって以来、作者は、S女史という婦人作家の助手をやり、聾唖学校の教師になり、紡績工場の世話係、封筒かき、孤児院の保姆、小新聞の婦人記者....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
なさない。その人は羊の群れに属する者ではなく、自分自身で考えることをしない盲目|聾唖《ろうあ》の信者ではない。それゆえ彼は人々から好んで打ち捨てられ、ただ一人で....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
真実をもって会衆のうちに聞こえていた。シカール修道院長もサンプリス修道女のことを聾唖《ろうあ》のマシユーに与える手紙のうちに述べたことである。およそ人はいかに誠....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、白楊樹の間の小さな池、婦人、笑い声、人声、また遠く地平には、パンテオンの殿堂や聾唖院《ろうあいん》の大木やヴァル・ド・グラース病院の建物などが、黒く太く異様に....
死因の疑問」より 著者:豊島与志雄
んとのおかしな会話を、わたくしは耳に入れたことがあります。近さんはその日、外で、聾唖者同志の対話を見て来たらしく、たぶんその真似でもして、感心しているようでした....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
びっくりしたのはむしろ曾乃刀自の方である。いろいろ他にも相談したすえに、結局市の聾唖学校へ行って、聴音器などのことをよく聞きただして来ることに極まった。鶴見は例....
十五年」より 著者:山本実彦
た価値のとても高貴であったことを感ぜずにはいられなかった。私は、この方の学問には聾唖で、こんな深奥な理論などは皆目わかるはずがない。しかし、その人格的に感じたこ....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
はすばらしく効くそうだが、君はどう思う?――ある医者が僕に話したところによると、聾唖の子供が聴こえ出したり、七歳のときから聾だった人もやはり治ったりした実例を、....