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「肉食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

肉食の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
羅生門」より 著者:芥川竜之介
た眼を、一層大きくして、じっとその下人の顔を見守った。※《まぶた》の赤くなった、肉食鳥のような、鋭い眼で見たのである。それから、皺で、ほとんど、鼻と一つになった....
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
格のある店へ入る。そこのロッジ寄りに席を取って、サッパーにしては重苦しい、豪華な肉食をこの娘はうんうん摂る。貝原は不思議がりもせず、小初をこういう性質もある娘だ....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ークへの友情と、やがて私が死ぬだろうということを書かねばならない。私は、ながらく肉食ばかりしたため壊血病にかかった。いまは、歯齦の出血が、日増しにひどくなってゆ....
征服の事実」より 著者:大杉栄
かい空気の下に、動物のような生活を送りながらも、なお多少環境を変更し、または他の肉食獣を避けもしくは欺くに足る知識もあり、非常な速度で繁殖することができた。そし....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
が多いのであるが、地蔵尼は大柄でこそなけれ肉付きは決して貧しくなかった。もちろん肉食などをする筈はないのであるが、白い顔に薄い紅味を帯びて、見るから色艶のいい、....
ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
性質もある、だが油揚げの方は正に病気前の見聞が暗示となったものである。何となれば肉食獣である狐は必ずしも油あげを殊に好くものではないからである。 とにかく狐が....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
て少しも寝不足な容子を見せなかったそうだ。 鴎外は甘藷と筍が好物だったそうだ。肉食家というよりは菜食党だった。「野菜料理は日本が世界一である。欧羅巴の野菜料理....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
・パンジットからの血統で今日まで続いて来て居りますので、もちろん俗人の事ですから肉食、妻帯、飲酒等もして居るのですけれども、チベットは妙な所で純粋の僧侶がやはり....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
るものは船の陸に遠ざかるを喜ぶ。 友人、船中にありて問うて曰く、仏教は必ずしも肉食妻帯を禁ずるをもって一宗の要旨とするにあらず。しかるに、今日の宗旨の肉食妻帯....
西航日録」より 著者:井上円了
。農家の食事は三食ともに芋を用い、肉を食すること極めてまれなり。中流以上にても、肉食は一日一回に過ぎず。しかるに、英国は三食ともに肉を食す。アイルランド人これを....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
り。全世界のコント教会中、リオ教会が第一に位す。この教会に加わるものは、なるべく肉食を廃して、菜食するを期す。飲酒は一切これを禁じ、コーヒーおよび茶ものまざるを....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
ていたのであった。 エタを特別に賤しんだものは、彼らが穢物に触れ、或いは殺生・肉食等を行ったという点から、仏教家並びに両部神道家の忌むところとなった為である。....
遠州地方の足洗」より 著者:喜田貞吉
の地方で特に圧迫の多いのは、徳川時代太平の結果、階級思想の極端に発達したことと、肉食を穢とした迷信との結果であることを思うと、階級制度の打破せられ、その迷信の除....
「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
伝説が存し、神社の祭典に犠牲を供した事実が少からず証拠立てられる以上(別項「上代肉食考」参照)、また神を祭る「祝」の名が、動物を屠るホフリ、すなわち屠者と起原を....
牛捨場馬捨場」より 著者:喜田貞吉
武天皇の御代に至って、詔して牛馬犬猿鶏の肉を喰うを禁ぜしめられた。これは必ずしも肉食の禁というではなく、人間に飼育せられて人間の用を弁ずるもの、または特に人類に....