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肉食妻帯
「肉食妻帯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
肉食妻帯の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
念して、作善の道を講ずるでもなく、転迷開悟を勧めるでもなく、真宗以外におおぴらで
肉食妻帯する者はなかったが、だいこく、般若湯、天がい等の何をさす名か、知らない者....
「模倣と独立」より 著者:夏目漱石
と――そうですね、古臭《ふるくさ》い例を引くようでありますが、坊さんというものは
肉食妻帯《にくじきさいたい》をしない主義であります。それを真宗《しんしゅう》の方....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
本質ではない。しかし戒相を帯び得る人は祝福された人(あるいは業の浅き人)である。
肉食妻帯はけっして真宗信者の特色ではない。
肉食妻帯しても救わるるであろう。しかし....
「鷲」より 著者:田中貢太郎
あって、其処の住職に対する批評を何人がするともなしにしだしたのを聞いた。その寺は
肉食妻帯の寺でその住職には妻子があった。 「あんななまぐさ坊主は、法力がないから....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ると「不許葷辛酒肉入山門」と刻してあるものもある。この戒めは昔のことであったが、
肉食妻帯が許されてある今日では、もし碑を建てれば、多分その碑面へ「歓迎葷酒入山門....
「親鸞」より 著者:三木清
て身に袈裟を着けてはいるが戒を持することのない名ばかりの僧侶になる。僧侶であって
肉食妻帯するものが現われるであろう。しかしこれを単純に破戒と見て非難攻撃すること....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
るものは船の陸に遠ざかるを喜ぶ。 友人、船中にありて問うて曰く、仏教は必ずしも
肉食妻帯を禁ずるをもって一宗の要旨とするにあらず。しかるに、今日の宗旨の
肉食妻帯....
「特殊部落と寺院」より 著者:喜田貞吉
斥するのが事実であった。 この際に当って、献身的に彼らの教導に従事したものは、
肉食妻帯をすら忌まなかった一向宗、すなわち浄土真宗の僧徒である。しかしそれは既に....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
非人をも、同一にみておったことを知るに足るのである。濫僧とは前記餌取法師の徒で、
肉食妻帯の下司法師ではあるが、もちろんそれ自身餌取ではない。しかし彼らは屠者同様....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
をやつしたというそれである。「家に妻子を蓄へ、口に腥※を啖ふ」とあって、すなわち
肉食妻帯の在家法師であり、その「形は沙門に似て、心は屠児の如し」とあって、もちろ....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
ばれているものが多い。彼らは法師でありながら、令条に厳禁したところに背いて公然と
肉食妻帯をあえてし、俗道場を設けて禁厭巫呪卜筮を行い、家門に経を誦して衣食金銭の....