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肝油
「肝油〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
肝油の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「臨終まで」より 著者:梶井久
合にパン四分の一斤位、バターを沢山付けて頂きます。その彼へスープ一合、黄卵三個、
肝油球。昼はお粥にさしみ、ほうれん草の様なもの。午後四時の間食には果物、時には駿....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
て、眼が薄くなったり、物忘れをしたり、五体の何処かが絶えず修補を促します。私共も
肝油を飲んだり、歯科眼科に通ったり、腸胃の為に弦斎さんのタラコン散を常薬にして居....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
た海胆や塩辛類の含有する回生の薬物についても科学はまだ何事をも知らないであろう。
肝油その他の臓器製薬の効能が医者によって認められるより何百年も前から日本人は鰹の....
「映画の語る現実」より 著者:宮本百合子
れなかったのであろう。また、太陽燈浴室が現れるにつれて、児童の弁当の問題、学校で
肝油配給をやり、また栄養給食について考慮している、そういう、現実的な部分が全くカ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
たわけですがどうだったろうかしら。体が腺病質なので。東京の小学校では、体によって
肝油をやっています(金を払ってですが)。あっちではそういうことはしない。三十日す....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
らへ一ビン行っています。二度目と思ったのはポリタミンとごっちゃにした記憶でした。
肝油は一ビンとってあります、大切にして。あとは目下品切れの由、きょうききましたら....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
同時に政府側の有力者、また貴族の間に信用が厚かったからである。 一九〇三年に「
肝油事件」というのが起った。それは所長が知人から頼まれて
肝油の分析をしてやった、....
「イオーヌィチ」より 著者:神西清
出してみることで、日によると黄いろや緑いろのお札が、香水だの、酢だの、抹香だの、
肝油だのとりどりの匂いを発散させながら、方々のポケットに七十ルーブルから詰まって....
「秋深き」より 著者:織田作之助
めたアるによって、嘗めやすい。と、まあ、こんなわけだす。いまでも、栄養不良の者は
肝油たらいうてやっぱり油飲むやおまへんか。それ考えたら、石油が肺に効くいうたこと....
「政事と教育と分離すべし」より 著者:福沢諭吉
きもまた、まぬかるべからざるの数なり。たとえば薬品にて「モルヒネ」は劇剤にして、
肝油・鉄剤は尋常の強壮滋潤薬なり。劇痛の患者を救わんとするには「モルヒネ」の皮下....