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「肝臓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

肝臓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
つ特別な遊星に相応していて、たとえば温熱の源たる心臓は太陽に相応し、脳は太陰に、肝臓は木星に、腎臓は金星に、また黒い胆汁を蔵する脾臓は憂鬱の支配たる土星に、胆嚢....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ことの出来ぬ音を聴いたからだ――と。しかし、それは当然奇蹟でもなければ、勿論僕の肝臓に変調を来した結果でもありません。医学上の術語でウィリス徴候と云って、劇甚な....
臨終まで」より 著者:梶井久
した。これと同時に、脚や足の甲がむくむくと浮腫みを増して来ました。そして、病人は肝臓がはれ出して痛むと言います。これは医師が早くから気にしていたことで、その肝臓....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
っていた。 「銀盆を! 肝の臓!」 ふたたび老人は冷やかに云った。 で、その肝臓も銀の盆から、釜の中へ落とされた。 三度青年が振り返った時、老人は腎臓を掌....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
むッつり云った。「あんな奴等が多いから、支那人は、マッ裸にひきむかれるどころか、肝臓のキモまで掴み取られるんだ。」 「あいつらか、うむ。……あいつらは、女の腐れ....
大脳手術」より 著者:海野十三
正大でなければならぬと思う。つまり瀬尾教授の場合は、例えばここに交通事故があって肝臓を破って死に瀕した男があったとすると、これを即時手術してその肝臓を摘出して捨....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
返しに指先から放れもやらずブラ下っているのであった。皮を剥ぎとられた部分は、鶏の肝臓のように赤むけだった。 杜は気絶をせんばかりに愕いたが、ここでひっくりかえ....
軍用鼠」より 著者:海野十三
ブリの真珠の頸飾の密輸。――犯人はレッド老人の外に心当りはない。 ワイトマンは肝臓が破裂するほどの激憤を感じた。あの図太い老耄奴、鼠の輸入なんてどうも可笑しい....
売春婦リゼット」より 著者:岡本かの子
いた。だが貰いはめったに無かった。 「もしおいぼれも連れていくよ。あいつの急所は肝臓さ。」 マギイ婆さんは保証した。序に報酬の歩合をきめた。婆さんは一応帰って....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
夫になさい。そうすれば、自然に精神も安まります。それにはフランスの治療法によって肝臓の丸薬がよろしい。あなたは今日から私に治療を一任させていただきたい。なにしろ....
人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
に大きく著しく目についた。 開かれた腹腔や胸腔は、依然として真赤である。胃袋や肝臓や心臓や肺臓が、いちいちそれとハッキリ分る。もし地面の上に腸の切れ端が落ちて....
」より 著者:織田作之助
らぬらしたリパード質に包まれた結核菌がアルコール漬の三月仔のような不気味な恰好で肝臓のなかに蠢いているだろう音、そういうものを感ずるだけではない。これから歩かね....
稀有の犯罪」より 著者:小酒井不木
行きました。 やがて比較的乾いた内臓があらわれました。 「これが脾臓で、これが肝臓だ。こいつが馬鹿に重いんだよ。これが胃で、この中にダイヤモンドがあるはずだ」....
河豚は毒魚か」より 著者:北大路魯山人
力表 これによっても、ふぐの肉はいかなる種類のふぐでも無毒とされている。卵巣と肝臓、腸とを食わなければ無毒だといっている。私もその通りだと思う。要するに、猛毒....
妖影」より 著者:大倉燁子
訊いてみる気になった。 「どこがお悪いんですか?」 「医者は心臓が悪いのだとか、肝臓だとか、いろんな事を申しますが、結局どこが悪いんだかよく分らないらしいんです....