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肥柄杓
「肥柄杓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
肥柄杓の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野分」より 著者:夏目漱石
無いのに汚ないものを顕微鏡《けんびきょう》で眺《なが》めるのは、事なきに苦しんで
肥柄杓《こえびしゃく》を振り廻すと一般である。ただこの順境が一転して逆落《さかお....
「巡査辞職」より 著者:夢野久作
若い夫婦は、新婚|匆々《そうそう》から、猛烈な勢いで働き出したのであった。今まで
肥柄杓《こえびしゃく》一つ持った事のない一知が、女のように首の附根まで手拭で包ん....
「観画談」より 著者:幸田露伴
とてもの事に其処へ遊んで見たまえ。住持といっても木綿の法衣に襷を掛けて芋畑麦畑で
肥柄杓を振廻すような気の置けない奴、それとその弟子の二歳坊主がおるきりだから、日....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
もらってこの裏の五坪の畑に播き、まことに興覚めな話で恐縮ですが、出家も尻端折りで
肥柄杓を振りまわさなければならぬ事もあり、その収穫は冬に備えて、縁の下に大きい穴....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
りましたよ。」 みんなは直吉の叫び声で、総立ちになって縁側に出た。 直吉は、
肥柄杓の先に、どろどろの雫の垂れている雑嚢をぶら下げて立っていた。 次郎はそれ....