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肩を入れる
「肩を入れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
肩を入れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
ような、……何んとも言いようのない心持になったのですえ。」 と、脊筋を曲って、
肩を入れる。 「お方、お方。」 と急込んで、訳もない事に不機嫌な御亭が呼ばわる....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いうのか……まあいいわ、その辺はあらかじめ聞いておくべき必要はない。しかし拙者が
肩を入れるとしてもだ、世間の金持の遊冶郎《ゆうやろう》のするように、大金を抛《ほ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
丸が左膳のもとにないと聞くや、ただちにそのからくりを見破って、与の公までが左膳に
肩を入れるのがくやしくてならなかった。
恋しい左膳さま――それはいまも変りがな....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
の女中頭としては申し分のない資格をそなえていた。 こういうと、ひどくお島さんに
肩を入れるようだが、実際、逗留中はお島さんの世話になったよ。なかなかよく気のつく....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
と、憑かれたようにいいながら、駕の中へ入りかけた。
「合点だっ」
駕屋は、
肩を入れると
「馬鹿っ侍、威張りやあがって」
と、呟いて、足を早めた。
「び....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
立ててご都合をうかがうという。その加代姫さまが、てめえのような駕籠の虫に惚れるの
肩を入れるなんてことは、天地がでんぐり返ったってあろうはずがねえ。黙って聞いてり....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
ますでございますよ」
「いや、そればかりではない。なぜわたしが、若松屋惣七どのに
肩を入れるか、あんたには、そのわけがおわかりかな」
「御気性が、おあいなさるので....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
て、その位な傷にはかえられないほどの徳をかれはした。河岸の連中のいまゝでより一層
肩を入れるようになったのは勿論|延いて大根河岸だの多町だの、およそ由良を贔負にす....