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「肩下り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

肩下りの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
と、坂野の部屋へはいって行った。 「女房が逃げました」 わりに上手な、しかし右肩下りの字で、置手紙があった。 「……ヒロポン中毒とは一しょに暮していけません…....
わが町」より 著者:織田作之助
り、それぞれ、 「君チャンノオカアチャン」 「君チャンノオトウチャン」 と、右肩下りの字で説明がついていた。 間もなく、進級式があった。 賞品をかかえて、....
白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
間の岳から北岳までは、北へ北へと、駿河甲斐の国境を、岩石の障壁が頽れをうって、肩下りに走っている、その峰は皆剣のように尖れる岩石である、麻の草鞋が、ゴリゴリと....
大阪発見」より 著者:織田作之助
慾でしばしば芸者にされようとしていた。その目で見たせいか、彼女の痩形の、そして右肩下りの、線の崩れたようなからだつきは何かいろっぽく思えたが、しかし、やや分厚い....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
。いかにも、寒そうな、その姿がいまおれの眼のうらに熱くちらついて、仕方がない。右肩下りは、昔からの癖だったね。――おれももう永くはあるまい。お前とどっちが早いか....
夜光虫」より 著者:織田作之助
そして、そこから二丁ばかり東へ行くと、友人の家があった。 「伊部恭助」 稍左肩下りの、癖のある、しかし達筆の字で書かれた標札を見た途端、小沢は、 「そうだ、....
秋深き」より 著者:織田作之助
あるまいと思った。あとでこの温泉には宿屋はたった一軒しかないことを知った。 右肩下りの背中のあとについて、谷ぞいの小径を歩きだした。 しかし、ものの二十間も....