肩入れ[語句情報] »
肩入れ
「肩入れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
肩入れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
すがに哀れに思ったが、どや、一丁女を世話したろか、といった。「リリアン」の小鈴に
肩入れしてけっかんのやろと図星を指されてぽうっと赧くなり一途に北田が頼もしかった....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
み、六十五銭の勘定払って安いもんやなと、カフェ「一番」でビールやフルーツをとり、
肩入れをしている女給にふんだんにチップをやると、十日分の売上げが飛んでしもうた。....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
そう言えば「リプトン」のカウンターにいる化物みたいに脊の高い女の子にも、野崎は「
肩入れしてる」らしかった。「ヴィクター」を出ると、だから「リプトン」へもう一度行....
「わが町」より 著者:織田作之助
み、六十五銭の勘定を払って、安いもんやなあと、「一番」でビールやフルーツをとり、
肩入れしている女にふんだんにチップをやると、十日間の売上げが飛んでしもうた。 ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、袴の股立ちを取って、親子してその間を奔走した。 「姫君さまのお輿なら、おれも一
肩入れさせてもらいたいな。」 これも篤志家の一人の声だった。 翌日は中津川お....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
を切ったというんだから、すばらしいものじゃあねえか――おいらあ、ひとつ、うんと、
肩入れをしてやるつもりだぜ」
「ほんとうに、そうですとも。江戸っ子は、強きをくじ....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
も文壇に昔馴染《むかしなじみ》が無いでもない。恥を忍んで泣付いて行ったら、随分一
肩入れて、原稿を何処かの本屋へ嫁《かたづ》けて、若干《なにがし》かに仕て呉れる人....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
を、随分狼狽して甘受するのである。 五年前、つまり私が二十三歳の時、私はかなり
肩入れをしていたKという少女と二人でいそいそと「月ヶ瀬」へ行った。はいるなりKと....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
―山椒は小粒でもピリッとからいや。ねえ、事の仔細を聞いたうえでサ、案外乗り気に一
肩入れるかも知れませんぜ」
つぶやくような低声《こごえ》だが、歯切れのいい江戸....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
で、却って簡単に運ぶようになり、お父さんの旧友で、兼重という七十余の老人が親方の
肩入れで、二月七日に万事落着し、五十円ほどのお祝いの宴まですんだのだそうです。お....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
な」
と、由羅へ、微笑した。斉興が
「こいつは、芝翫に惚れとおる。娘時分からの
肩入れで、わしの眼元が、芝翫に似とおるからと申して、それで、やっと、屋敷奉公を承....
「四月馬鹿」より 著者:織田作之助
理由がなくてはかなわぬ。女だ。「カスタニエン」の女給の幾子に、彼の表現に従えば「
肩入れ」しているのである。 もう十日も通っているのだ。いや、通うというより入り....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ロンドンの市が、宮廷に敵意ある気勢を見せながら、再起せぬエセックスに見当はずれな
肩入れを示した。彼は新教会派の支柱である。バアリイの死に当たって、ケンブリッジ大....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
いると思いまんな。あの人は大阪市の恩人やと、わたしは思いまんね」 「えらい市長に
肩入れしたもんやな」 松島は花子をひやかした。 芸者の花子はなお加えた。 「....
「放浪」より 著者:織田作之助
がに哀れに思ったか、どや、一丁女を世話したろか、といってくれた。リヽアンの小鈴に
肩入れしてけつかんのやろと図星を指されてぼうっと赧くなり一途に北田が頼もしかった....