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育児
「育児〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
育児の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
と成功者ですよ――なんにも失望することが無いんですもの。この間お話をうかがって、
育児などということに興味をもって来たと仰《おっしゃ》った時、一寸《ちょっと》不思....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
。子どもを育てないやつが横着の仕得をしてるという法もない。これはどうしても国家が
育児に関する何らかの制度を設けて、この不公平を矯めるのが当然だ。第二の社会に自分....
「河明り」より 著者:岡本かの子
く樹皮は螺線状の溝に傷けられ、溝の終りの口は小壺を銜えて樹液を落している。揃って
育児院の子供等が、朝の含嗽をさせられているようでもある。馬来人や支那人が働いてい....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
んな商法でもさせたいと思ってもお母さんが目が悪いんですから、と云って親の有る者は
育児院では入れてはくれますまいから、仕様が無いから、何うか工夫をするにも金さいあ....
「婦人の天職」より 著者:堺利彦
なんじいかに奇矯の言をなして婦人の天職を皆無に帰せしめんと欲するも、妊娠、分娩、
育児のことに至っては、ついにこれを婦人の天職にあらずと言うをえざらんと。いかにも....
「初孫」より 著者:国木田独歩
々妙々の理由あることにて、天保十四年生まれの母上の方が明治十二年生まれの妻よりも
育児の上においてむしろ開化主義たり急進党なることこそその原因に候なれ、妻はご存じ....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
二十一日の方がよいという田所さんの言葉に従ったのです。田所さんは仏家の出で、永年
育児事業をやっている眉毛の長い人で、冗談を言ってはひょいと舌を出す癖のあるおもし....
「愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
やかでなく、すべて受身でなく可愛らしげがないという意味あいもあるのだ。 婦人が
育児と家庭以外に、金をとる労働をしなければならないというのは、社会の欠陥であって....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
してしまうかである。 処女は処女としての憧憬と悩みのままに、妻や、母は家庭や、
育児の務めや、煩いの中に、職業婦人は生活の分裂と塵労とのうちに、生活を噛みしめ、....
「婦人と職業」より 著者:倉田百三
福であり得るはずはない。結婚生活の窮乏に堪え得られないなら、共稼ぎして、母性愛と
育児とをある程度まで犠牲にしても結婚すべきである。オールドミスの職業婦人は特別な....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
が現われ始めた。要するに、現在は妻にとつて結婚以来もつとも苦難の激しい時である。
育児。確かに熱心ではある。しかし、女性の通有性として偏執的な傾向が強く、困ること....
「季節の味」より 著者:佐藤垢石
羽根の色にも筋肉の容にも生気が漲って三月、四月には雌雄相交わり、五月には産卵して
育児にいそしむ。ところが十二月に脂肪が乗りはじめて、一月、二月の頃、性の営みを覚....
「盗難」より 著者:佐藤垢石
ことは、やめた方がいいとなった。つまり、私の家内ははじめて子持ちになることであり
育児には経験がないのであるから、乳離れするまでは京都へ預けておく方がよろしいとい....
「育児」より 著者:坂口安吾
育児 坂口安吾 五十ちかい年で初子が生れると、てれたり、とまどったりするばかり....
「人身御供と人柱」より 著者:喜田貞吉
ことに日常の生活に困難な社会にあっては、必要上産児の制限が行われる。適切に云えば
育児の制限が行われる。所謂「間引き」が行われるのである。そして多くの場合において....