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胃液
「胃液〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胃液の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
大ショックを受けた直後だったからだろうか、眩暈《めまい》をおこし、続いて酸っぱい
胃液を口や鼻から一杯に嘔いた。二、三日して、父が故郷の土佐から孝行する積りで連れ....
「時間」より 著者:横光利一
中へひっついてしまっているかのように感じられると、口中からは唾がなくなって代りに
胃液が上って来て、にがにがしくねっとりと渋り出すと眼の縁が熱っぽくなって来て、煙....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
えて地面に俯臥した。そしてヒイヒイと咽喉を鳴らしながら、まるで病犬のように黄色い
胃液を吐いてまわるのだった。 「まあ面白い。ホラ絹ちゃん、チューインガムよ。……....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
す場合がある。しかし、中毒としては末梢的所見はないのだし、胃中の内容物はほとんど
胃液ばかりなんだ。――これはちょっと不審に思われるだろう。けれども、あの女が消化....
「ビジテリアン大祭」より 著者:宮沢賢治
押し込む、それでちゃんと肥《ふと》るのです、面白い位|肥《ふと》るのです。又犬の
胃液の分泌《ぶんぴつ》や何かの工合《ぐあい》を見るには犬の胸を切って胃の後部を露....
「人間の結婚」より 著者:宮本百合子
であろうとも、実験上習慣となっている一定の時間に餌を見れば盛んに反射作用を起して
胃液を分泌した。人間にも食慾がある。食べたい時に食物を見れば、反射作用を起して口....
「流線間諜」より 著者:海野十三
』の働きで取りかえしてあることは知っているではないか」 「そうでない。川村秋子の
胃液に交っているのを分析すれば分る」 「そんな事なら心配いらない。胃酸に逢えば化....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
け、唾液にて澱粉《でんぷん》を糖分に変化せしめられ、胃に入りて胃筋の機械的作用と
胃液の化学作用を受け、それより小腸に入りて腸液と膵液《すいえき》と胆汁の消化作用....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
ゼを含むから澱粉《でんぷん》の消化を助けるのと膨脹《ぼうちょう》しているからよく
胃液を滲入《しんにゅう》させるのと二つの理由で消化が良いさ」小山「窒素質の食物、....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
何も入っていない胃ぶくろは、胸さきで暴れて、痛みだした。 「がっ……」 口から
胃液を叶いて、武蔵は苦しんだ。 その声がひびいたとみえ、 「なんじゃ」 方丈....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、脛がむず痒い。 又八は、昼の病苦をわすれた代りに、すっかり飢じくなっていた。
胃液まで空っぽなのだ。追手の心配がなくなってからは、急に歩くことが苦痛になってい....