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「胃病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

胃病の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
。(実はひとりと四匹《しひき》とです。) 「もう駄目《だめ》です。トック君は元来胃病でしたから、それだけでも憂鬱《ゆううつ》になりやすかったのです。」 「何か書....
或る女」より 著者:有島武郎
病気の種類を聞きただす男の心の粗雑さを忌みながら、当たらずさわらず、前からあった胃病が、船の中で食物と気候との変わったために、だんだん嵩《こう》じて来て起きられ....
観画談」より 著者:幸田露伴
知られ出した時分であったのだが、真にいわゆる神経衰弱であったか、あるいは真に漫性胃病であったか、とにかく医博士たちの診断も朦朧で、人によって異る不明の病に襲われ....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
た宿が多くなりました。湯の温度は百六十三度|乃至百五度ぐらいで、打撲金瘡は勿論、胃病、便秘、子宮病、僂麻質私などの諸病に効能があると申します。西は西山、東は上野....
田舎教師」より 著者:田山花袋
清三君は体が弱いですからな……」 と荻生さんはやがて言葉をついだ。 「やっぱり胃病ですか」 「え、相変わらず甘いものばかり食っているんですから。甘いものと、音....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
茶やなアと申しました。 (「週刊朝日」大正十四年九月二十日) 最近、私は持病の胃病に悩まされていたのでつい考えが胃に向うのである。 総じて病人というものは病....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
書き記すべき何事もない。 ところが二、三日前から絵を邪魔する要素であるところの胃病が起こった。胃病が起こると必ず夢を見る。昨夜見た阿呆らしい夢を付録としてちょ....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
たせいなのよ。 病気で帰ったというこッたから、私も心配をして、看病をしたがね、胃病だというので、ちょいとは快くならない。一月も二月も、そうさ、かれこれ三月ばか....
クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
って這入って来た。そして、あの高い書机の所へ上って、それを奏楽所にした。そして、胃病患者が五十人も集ったように、げえげえ云う音を立てて調子を合せた。フェッジウィ....
異質触媒作用」より 著者:寺田寅彦
武者や平安朝風景がない。これも不思議である。 帝展には少ないが二科会などには「胃病患者の夢」を模様化したようなヒアガル系統の絵がある。あれはむしろ日本画にした....
次郎物語」より 著者:下村湖人
も見たことのない小関という人の顔がうかんで来たが、それは血色のわるい、頬のこけた胃病|患者のような顔で、眼だけがいやに光っていた。その二人と向きあっている田沼先....
岩田夫人の死を悼む」より 著者:岸田国士
、眼にうかべている。 おそらく夫人にとつて、最近での一番の心づかいは、岩田君の胃病の容態ではなかつたかと思うが、それもようやく快方に向い、大磯の新居へ移るのを....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
ういう場合もたしかにあるでしょう。人間には苦労のタネというものがある。暴飲暴食が胃病のモトと知りつつ暴飲暴食して胃病になるのと同じように、苦労のタネにクヨクヨ悩....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
いろ診察しますと僂麻窒斯です。さっそくカンプラチンキを拵えてやりました。 なお胃病も少しあるようですからその薬も遣った。それは非常によい薬でもないけれども一体....
味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
につけた自由人のことである。 * 野蛮人には、歯磨き粉を呑ませても、胃病がなおるということだ。 ライスカレーをつくる時、メリケン粉と炭酸をまちがえ....