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胄
「胄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胄の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
一地方民の有史書前の履歴が分明するなり。わが国の『六国史』は帝家の旧記にして、華
胄《かちゅう》の旧記、諸記録は主としてその家々のことに係る。広く一国民の生い立ち....
「アッシャー家の崩壊」より 著者:佐々木直次郎
(22)mace ――先に鉤釘《かぎくぎ》のついた矛《ほこ》で、片手で振り、甲
胄《かっちゅう》を破るなどに用いられた中世の武器。....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
体の縒り方一つにも復一は性の独立感を翻弄されそうな怖れを感じて皮膚の感覚をかたく
胄って用心してかからねばならなかった。そのうち復一の内部から融かすものがあって、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
よ」
そこへ、警視庁鑑識医師の乙骨耕安が入って来た。
第四篇 詩と甲
胄と幻影造型
一、古代時計室へ
伸子の診察を終って入って来た乙....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
た時は、既に手の下しようのない烈しい戦いになっていた。ようやくのことで、彼等が、
胄を取り、大地にひざまずいたので、越前勢も鎮まった。 しかし、こんな不始末が大....
「日輪」より 著者:横光利一
の兵士に担がれた乗物に乗って出陣した。彼女は、長羅を身辺に引き寄せる手段として、
胄の上から人目を奪う紅の染衣を纏っていた。一団の殿には背に投げ槍と食糧とを荷いつ....
「壇ノ浦の鬼火」より 著者:下村千秋
の声につれて弾ずるびわの音は、また縦横につき進む軍船の音、矢のとびかうひびき、甲
胄の音、つるぎの鳴り、軍勢のわめき声、大浪のうなり、壇ノ浦合戦そのままのありさま....
「世界の裏」より 著者:国枝史郎
らば、せいぜい擡頭期に於けるローマ如きにああもミジメに亡ぼされなかったであろう。
胄の緒を締めるのは、戦いに勝っている時でなければいけない。 日本など、臨戦態勢....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
の見晴で勢揃というのだ、それから二|人三人ずつ別れ別れに大門へ討入で、格子さきで
胄首と見ると名乗を上げた。 もとよりひってんは知れている、ただは遁げようたあ言....