胆気[語句情報] »
胆気
「胆気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胆気の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
》として分疏《いいわけ》を為出《しだ》した。 「我《おれ》だッて男児だ、虫も有る
胆気も有る。昇なんぞは蚊蜻蛉《かとんぼ》とも思ッていぬが、シカシあの時|憖《なま....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
である。 四、五年前まで私は何の苦も無く他人に話しかけ、働きかけた。そしてその
胆気と自由とをみずから誇っていた。けれど私は厳しき試練に遇ってその無知を罰せられ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
動かず、そのくせ、両陣の争いはいよいよその身に近くなってきています。 壮士も、
胆気一方の人ではない、術も充分である、相撲《すもう》ならば四ツに組んだので、水を....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
時の藩庁はかような空気の中に孤立していたのであったが、大参事の鈴木重遠氏を始めが
胆気もあって改革に熱心であったために、何ら顧慮する所なく諸事を断行した。尤も私は....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
かせて、高らかに歌を唱い出しました。 朝に北海に遊び、暮には蒼梧。 袖裏の青蛇、
胆気粗なり。 三たび岳陽に入れども、人|識らず。 朗吟して、飛過す洞庭湖。 二....
「竹本綾之助」より 著者:長谷川時雨
れは誰あろう当時の名人|竹本住太夫《たけもとすみたゆう》であった。住太夫はお園の
胆気《たんき》と、語り口の奥床《おくゆか》しいのに打込んで、これこそ我が相続をさ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
方まで殺したのか。御方の失せさせたまいし上は、最早この世に望みは無し、と下枝は落
胆気落ちして、「もう聞とうない、言とうない。さあお殺し。と口にて衣紋を引合わせ、....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
馬の小手へ一|閃くれた。 シュッと、青い火花が双方の目を射る。 その、無法な
胆気と、国光の五の目乱れにおびやかされて、周馬は少し気を乱しながら、真ッ向兵字構....
「三国志」より 著者:吉川英治
腰になった。 曹操は、さすがに、 「狼狽してもしかたがない。こんな時は、よけい
胆気をすえるに限る」 と、侍立の部下をかえりみて、 「酒を持ってこい」と、命じ....