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胆略
「胆略〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胆略の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
場合に斯うも落ち着く事が出来るだろう、余りの事に虎までも少し呆気に取られ、相手の
胆略を計り兼ねて大事を取って居るらしい、併し何時まで虎が猶予して居る者ではない、....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
。これ実に発覚の危機、間髪を入れない刹那であった。この時に当り、もしマリアの機智
胆略がなかったなら、文明世界が国際法の発達を観ることなお数十年の後になったかも知....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
え、横笛が。笛は止せ、笛は止せ、止せ、止さないか、畜生。」 と、いうとともに、
胆略も武勇もない、判官ならぬ足弱の下強力の、ただその金剛杖の一棒をくらったごとく....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を見ると、かなりの人物であることがわかる。中岡慎太郎の手紙でも、この人学識あり、
胆略あり、常に寡言《かげん》にして、最も思慮雄断に長じ、たまたま一言を出せば確然....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
だたる今様妖術使いで、残念ながら歯が立たない。つらつら打ち見たところ、サルトルは
胆略そなわり、慈愛もあり、底の知れないところがある。おまけにウスノロのところもあ....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
って家を再興しよう――こう思って唐寺の附近に住み、唐寺へ絶えず出入し、その才智と
胆略とで、その黄金の在り場所を探り、謎をすっかり解いたのであった。しかしその秘密....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
に非ず 血家血髑髏を貫き得たり 犬飼現八 弓を杖ついて胎内竇の中を行く
胆略|何人か能く卿に及ばん 星斗満天|森として影あり 鬼燐半夜|閃いて声無し 当....
「秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
兄、喜右衛門と共にマニラに住み、貿易を業とし、盛大をきわめていたが、機智に富み、
胆略あり、イスパニア語に通じ、呂宋のみならず比律賓群島全体の事情に精通していたが....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
州の真木和泉の所へ使いに行っている。自ら称して一介の遊侠の徒に過ぎずとしているが
胆略ともに実に底の知れない、えらい男です。この地図の様子では洋学の智識などもかな....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
ある。)その分家のやはり内田という農家に三人の男の子が生れた。総領は児供の時から
胆略があって、草深い田舎で田の草を取って老朽ちる器でなかったから、これも早くから....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
真木和泉のところへ使いに行っている。自ら称して一介の遊侠の徒に過ぎずとしているが
胆略ともに実に底の知れない、えらい男です。この地図の様子では洋学の智識などもかな....
「三国志」より 著者:吉川英治
、天下を制しているが、命はみな帝の御名を以てし、士卒は精練、彼自身は、機変妙勝の
胆略を蔵している。故に、彼の出す法令には、誰も拒むことができない。しかるに――」....
「三国志」より 著者:吉川英治
赴こうという者がない。 それもその筈。――孔明は、この大事におもむく者は、智勇
胆略の兼ね備わっている良将でなければ用い難い――と前提しているのである。 「……....