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背低
「背低〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
背低の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
きてそろ/\と死骸を検査し初めぬ。 此老人歳は七十歳より七十五歳までなる可し、
背低くして肉|瘠せたれど健康は充分にして随分百歳までも生延得る容体とし頭髪も猶お....
「四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
を憶えているだけではあるが、兎も角も小山の上の此畑で倒れたのだ。これを指しては、
背低の大隊長殿が占領々々と叫いた通り、此処を占領したのであってみれば、これは敗北....
「ロシアの過去を物語る革命博物館を観る」より 著者:宮本百合子
に送られた時の人相書がある。よんで見ると、仲々面白い。こんなことが書いてある。「
背低シ。眼ハ大キクハナイガ非常に特色ガアル。言葉ハ叮嚀《ていねい》ダ。手色白シ。....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
だ。そして小切手はすぐに正金に換えられた。 明の詩画家許友は、ぶくぶくに肥った
背低で、身体中に毛といっては一本も生えていなかった男だが、人が訪ねて来ても、それ....
「弟子の心」より 著者:宮本百合子
うものを考えずにいられない刺戟を与えられたのである。 その時分から、私はまるで
背低くであったので、級では一番前列に席がある。 右手の扉から、先生が軽い大股で....
「一九二五年より一九二七年一月まで」より 著者:宮本百合子
る。女と見れば、しっかりいつまでも手を握ったりして居る。きたない髭面、目くぼみの
背低。 フイリッポフ、ドンジュアンと呼ぶ。 前に、シベリアで知り合った日本人....
「小春」より 著者:国木田独歩
水門を下ろす童子あり。灘村に舟を渡さんと舷に腰かけて潮の来るを待つらん若者あり。
背低き櫨堤の上に樹ちて浜風に吹かれ、紅の葉ごとに光を放つ。野末はるかに百舌鳥のあ....
「わかれ」より 著者:国木田独歩
もの洗いすすげど水のやや濁れるをいとわず、流れには板橋いくつかかかりて、水際には
背低き楓をところどころに植えたる、何人の思いつきにや、これいささかよそとその風情....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
裾にもぐり込もうとしている。町の何もかにもが低い。 周囲の高い西洋の町であれ程
背低だった加奈子が今|茲ではひどく背高のっぽになった気持だ。おまけに靴の尖まで陽....