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背嚢
「背嚢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
背嚢の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
めましょう」 「しかし。三本目の腕をつける場所が、ちょっと心配になるのでしてナ、
背嚢を背負うのに邪魔になったり、駈け足に邪魔になったりするのでは困るですからなあ....
「渦巻ける烏の群」より 著者:黒島伝治
。雪は降った上に降り積った。倒れた兵士は、雪に蔽《おお》われ、暫らくするうちに、
背嚢《はいのう》も、靴も、軍帽も、すべて雪の下にかくれて、彼等が横たわっている痕....
「三十年後の東京」より 著者:海野十三
丈夫になったんですよ」 「人工心臓ですって」 「見えるでしょう。お母さんは背中に
背嚢のようなものを背おっているでしょう。それが人工心臓なのよ」 正吉は見た。な....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
いました。 * 従軍記者の携帯品は、ピストルのほかに雨具、雑嚢または
背嚢、飯盒、水筒、望遠鏡で、通信用具は雑嚢か
背嚢に入れるだけですから、たくさんに....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
を機会に、病院を出て、自分の所属部隊のあとを追うて行く。重い脚を引きずって、銃や
背嚢を持って終日歩き、ついに、兵站部の酒保の二階――たしかそうだったと思っている....
「四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
、それはそうなれど、おれはソノ馬鹿だという。 で、まず、キシニョーフへ出て来て
背嚢やら何やらを背負されて、数千の戦友と倶に出征したが、その中でおれのように志願....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
丈夫になったんですよ」 「人工心臓ですって」 「見えるでしょう。お母さんは背中に
背嚢《はいのう》のようなものを背おっているでしょう。それが人工心臓なのよ」 正....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
た。 またこの兵士たちは、戦車を小さくしたような靴を両足に履いていた。これは、
背嚢の中にあるガソリンタンクからガソリンを供給され、その戦車型の靴を動かすのであ....
「穴」より 著者:黒島伝治
り椅子でボンヤリしているうちに、伍長と、も一人の上等兵とは、兵舎で私の私物箱から
背嚢、寝台、藁布団などを悉く引っくりかえして、くまなく調べていた。そればかりでな....
「氷河」より 著者:黒島伝治
知っていた。顔を知っていた。一緒に、あの朝、プラットフォームのない停車場から重い
背嚢を背負って、やっと列車に這い上がり、イイシへ出かけたのだ。イイシにはメリケン....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
ったほど、この世界は美しくはなかった。 老人はジョリクールを肩の上に乗せたり、
背嚢の中に入れたりして、しじゅう規則正しく、大またに歩いていた。三びきの犬はあと....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
た。かれはりっぱな才能を持っていた。わたしたちはおたがいに尊敬し合った。わたしは
背嚢のふたを閉めると、マチアが代わってそれを肩にのせた。 わたしたちはいちばん....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
を取って、ぴたりと胸にあてている。それが長靴を高く踏んでずかりと入る。あとから、
背嚢、荷銃したのを、一隊十七人まで数えました。 うろつく者には、傍目も触らず、....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
模型、小銃の模型、地雷の模型、巨大な地球儀、城砦の模型、軍船の模型、洋刀の模型、
背嚢の模型、馬具の模型、測量器、靴や軍帽や喇叭や軍鼓や、洋式軍服や携帯テントや望....
「面会」より 著者:織田作之助
の奥が熱くなった。 やがて、ラッパが鳴り響いた。集合、整列、そして出発だ。Sは
背嚢を肩にした。ラッパの勇しい響きと同時に、到るところで、××君万歳の声が渦をま....