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「背負い込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

背負い込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
ない事はない。小使と私と二人口でさえ、今の月謝の収入じゃ苦しい処へ、貴女方親子を背負い込むんだ。静岡は六升代でも痩腕にゃ堪えまさ。」 余の事と、夫人は凝と瞻っ....
」より 著者:宮本百合子
が、ふっと、 「じゃあ私が行って見ましょうか」 と云った。 「あなたが今いきなり背負い込むのも変なもんだろうし」 「そうですか。いや、そりゃあ実に」 尾世川は....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
めるのだ、日本全国だけではない、異国を相手にしようというのだ。世界は広い、品物を背負い込む心配の更にないことを、こっちは見届けている――」 神尾はそれを聞いて....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
舎の空気に浸ったが最後、多くは真の悪漢と化して行くのである。他なし、そこで悪霊を背負い込むからである。そして最後に、犯人を極刑に処するに至りて、その愚や真に及ぶ....
今日の条件」より 著者:豊島与志雄
常に苦難の途を辿り、反逆闘争の歩みを続けねばならないだろう。そしてそういう文学を背負い込む宿命を甘受する文学者に、私は同感と敬意とをこめた握手の手を差出す。 ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
するだろう。そしてこう言うだろう。なるほど、好きなようにするがいい、その石ころを背負い込むがいい、お前のプースルヴァンとかクープルヴァンとかと結婚するがいいとね....
魔都」より 著者:久生十蘭
たら、その辺を多少曖昧にして置く事も出来たんだ。これじゃそっちの縮尻をみな外務で背負い込むような形になってあがきがとれなくなった。……どうも独断的でいかんよ。こ....
露伴先生の思い出」より 著者:和辻哲郎
語特有の困難な事情がある。日本語は単音節語ではないのであるから、右のような困難を背負い込む必要はなかったのである。 そういう類のことは日本語についてもいくつか....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
フィストフェレス (ファウストを肩に掛く。) お前方の自業自得だ。馬鹿者共を背負い込むと、 悪魔でも損をせずにはいられない。 (闇黒。雑※。) 第二....
食道楽」より 著者:村井弦斎
物が出来るために高く売らなければならんので、毎日余ったものが残らず売れさえすれば背負い込む憂《うれい》がありません。その代り一升余れば一升持って来る。二升余れば....