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「背面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

背面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
は手さぐりで夢中に母にすがりつこうとしていたらしかった。眼をさましてみると、母は背面向《むこうむ》きになってはいるが、自分のすぐ側に、安らかな鼾《いびき》を小さ....
特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
れはどうも無駄をしているように思います。そこで、背中に第三の腕を取り付けまして、背面を活用いたします。そして、その第三の腕のつけ根は、他の二本の腕と同じ水平的高....
振動魔」より 著者:海野十三
枚のレントゲン写真を撮ったという記事だったのです。 レントゲン写真は、正面又は背面から撮影するものであって、けっして側面からうつすようなものじゃない。そこを私....
人間灰」より 著者:海野十三
ぜあの血まみれの容疑者を責めないのです。あんな怪しい奴をなぜ……」 そのとき、背面の扉がバタンと明いた。そして青谷の知らない男の声がした。 「怪しいとは僕のこ....
赤外線男」より 著者:海野十三
|上げ下げ用のエレヴェーターがあって、その周囲は厳重な囲いが仕切られて居り、その背面には、青いペンキを塗った大きな木の箱があって、これにはバケツだとかボロ布など....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
で縮めてゆきました。太陽は、当時算哲博士が終焉を遂げた位置だったのです。しかし、背面の水銀が太陽と交わった際にいったい何が起ったと思いますか?」 ああ、内惑星....
厳島合戦」より 著者:菊池寛
ついだものである。博奕尾は、塔の岡から数町の所で、その博奕尾から進めば、塔の岡の背面に進めるわけである。 小早川隆景の当夜の行動には二説ある。隆景は之より先、....
カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
で殴り付けた様な穴が、破壊された骨片をむき出して酷らしくぶちぬかれている。屍体の背面には表側と同じ様に、深い擦過傷が所々に喰い込み、労働服の背中にはまだ柔い黒色....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
れが、さ、君忘れもせぬ明治三十七年八月の二十日、僕等は鳳凰山下を出発し、旅順要塞背面攻撃の一隊として、盤龍山、東鷄冠山の中間にあるピー砲台攻撃に向た。二十日の夜....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
理こそ、この森を抜けられまいか、とお尋ねなさった、お目当は違いませぬ。森の中から背面の大畠が抜けられますと道は近うございますけれども、空地でもそれが出来ませんの....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
やはり侍従長のポローニアスを、王と誤り垂幕越しに刺殺するのだった。その装置には、背面を黒い青味を帯びた羽目が※っていて、額縁の中は、底知れない池のように蒼々とし....
秋の筑波山」より 著者:大町桂月
らなりて宝珠岳あり。なほ女体よりの下り路に、北斗石、紫雲石、高天原、側面大黒石、背面大黒石、出船入船などの奇巌、峯上に突起す。就中女体峯頭が最も高く、且つ眺望最....
偽刑事」より 著者:川田功
次へと婦人達の貪る様な眼で検閲されて居るのである。若い美しい女性の華かな姿が正面背面又は横顔を見せて居るが、彼女程輝きを持って居る女は見られなかった。彼は芝居で....
審判」より 著者:カフカフランツ
Kは思ったが、ただ左側の半分が黙っているのが気になった。左側のほうはちょうど彼の背面になっており、そちらからはただきわめてまばらな拍手の音が起っただけだった。全....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
。丘上には樹木繁生せるが、その多くは松杉族にして、樺太松に類す。市中を一過して、背面の丘上に登りて少憩せるに、往々麦田、薯圃あるを見るも、その色なお青く、わが五....