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胎盤
「胎盤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胎盤の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間灰」より 著者:海野十三
ことですが、あれは確かにございました。峰雪乃の墓です。これは初産に気の毒にも前置
胎盤で亡くなりましたので……。この墓については大体おっしゃった通りでしたが、ただ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
一単孔群は濠州辺にのみ産し、第二有嚢群は濠州とその近島と西大陸にのみ産す。第三有
胎盤群に、食虫(※鼠《もぐら》等)、手翅(蝙蝠《こうもり》)、皮翅(インド諸島の....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
文学青壮年の所謂文学とは必ずしも一致しないが、そうした「文学」よりももっと広範な
胎盤に食いこんだ実体を今文学と呼ぶのである。私が勝手にそう呼ぶのではなく文芸批評....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
であったというのである。実に簡潔で深刻に生ま生ましい記載である。蓮の葉はおそらく
胎盤を指すものであろうか。こういう例は到底枚挙する暇のないことであろう。 錯綜....
「人生における離合について」より 著者:倉田百三
その感情の質が深くそして濡れてくるような別離をしたいものである。愛する者の別離は
胎盤が子宮から離れるように大きな傷をその人の霊魂に与えるものである。したがってそ....
「百喩経」より 著者:岡本かの子
ムの匂いのする乙女、それを生むために何代かの人が倹約、常識、忍耐、そういうような
胎盤を用意したのだ。そう思うと作太郎はこの実家の一々のものに感謝のこころが湧いた....
「狂女と犬」より 著者:小酒井不木
のです」 「何でしたか」 「皿の上に残って居た肉片を検べた医師は、それを後産即ち
胎盤と鑑定したのです」 「
胎盤?」と、私は耳を疑った。 「そうですよ」 私はぞ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
》位な円《まる》い小さな線《すじ》があるだろう。俗に黄身の眼というがこれは玉子の
胎盤だ。ソラ見えたろう、これだこれだ、奥さん、お分りになりましたか、色が薄いから....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
き飛ばされた。一キロ以内では即死、または数分後に死んだ。五百メートルで母の股間に
胎盤のついた嬰児が見られ、腹は裂け腸の露出した屍体もあった。七百メートルで首がち....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の鳥も岩の角には巣喰っている。 ロッペン鳥も下りている。鴎はまた膃肭獣の棄てた
胎盤をもらうのだ。 そして、また、 飛ぶ、 飛ぶ、 ぎゃお、....