»
胞
「胞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「年末の一日」より 著者:芥川竜之介
、肉屋の車に近いものだった。が、側《そば》へ寄って見ると、横に広いあと口に東京|
胞衣《えな》会社と書いたものだった。僕は後《うしろ》から声をかけた後、ぐんぐんそ....
「夢」より 著者:芥川竜之介
下宿へはいる路には細い石が何本も敷いてあるでしょう?」
「うん。……」
「あれは
胞衣塚《えなづか》ですね。」
「
胞衣塚?」
「ええ、
胞衣《えな》を埋めた標《しる....
「或る女」より 著者:有島武郎
ものが膨《ふく》らんで来た。愛子も貞世も見違えるように美しくなった。その肉体は細
胞の一つ一つまで素早《すばや》く春をかぎつけ、吸収し、飽満するように見えた。愛子....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
ためし》なき莫大《ばくだい》の給金を払うに到《いた》れり。 渠は親もあらず、同
胞《はらから》もあらず、情夫《つきもの》とてもあらざれば、一切《いっさい》の収入....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
人物で。 年紀は二十七。従五位|勲三等、前の軍医監、同姓|英臣の長男、七人の同
胞の中に英吉ばかりが男子で、姉が一人、妹が五人、その中縁附いたのが三人で。姉は静....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
つの間にかその発達にすら適合するように変化していたのだ。有機物の発生に次いで単細
胞の生物が現われ出た。そして生長と分化とが始まった。その姿は無機物の結晶に起る成....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
もこれらの生物が既にあれほどまでの進化の程度に達している所からみると、始めて単細
胞生物が地球上に定住して以来カムブリア紀までに経過した歳月は、少なくも同紀から近....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
はなかろうか。 われらは、天皇を信仰し心から皇運を扶翼し奉るものは皆われらの同
胞であり、全く平等で天皇に仕え奉るべきものと信ずる。東亜連盟の初期に於て、諸国家....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
かなかったが、海鼠のような、またその岩のふやけたような、厭な膚合、ぷつりと切った
胞衣のあとの大きな疣に似たのさえ、今見るごとく目に残る、しかも三個。 と考え出....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
いかなる種類の人が最も理想に近いか?』 真の仁者――真の仁者とは、いつもその同
胞の幸福と進歩とに、貢献すべく心懸けて居る、まことの人物、まことの神の子である。....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
と、たちまち国賊を見つけたような憎悪の眼を光らせたのは、だれでもない、親愛なる同
胞諸君であつたことを私は忘れない。もともと、服装は、実用的要求に幾分かの美的要求....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
。 髯ある者、腕車を走らす者、外套を着たものなどを、同一世に住むとは思わず、同
胞であることなどは忘れてしまって、憂きことを、憂しと識別することさえ出来ぬまで心....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
際に蹲った捨吉が、肩のあたりに千草色の古股引、垢じみた尻切半纏、よれよれの三尺、
胞衣かと怪まれる帽を冠って、手拭を首に巻き、引出し附のがたがた箱と、海鼠形の小盥....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
縄諸島、小笠原、硫黄島等、これらのものは特別なる軍事占領が継続され、百数十万の同
胞は、日本の行政の外にあるのであります。まさに民族の悲劇といわなければなりません....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
僚を従えて大勢乗り込んで、激励の辞をやったのであるが「汝らの勲章から、われわれ同
胞の血がしたたる」とか「一将功成って万骨枯る」とか「早稲田を軍閥に売るな」「学生....