胡粉絵[語句情報] »
胡粉絵
「胡粉絵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胡粉絵の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
くも暑苦しい松蝉の声さえ聞えて来るのでありますが、南側に並んだ窓の一つ一つには、
胡粉絵の色をした五月晴れの空が横たわって、その下を吹く明るい風が、目下工事中の解....
「ココナットの実」より 著者:夢野久作
ゴンロク・アパートの五階だった。窓の外は神戸の海岸通りの横町になっていた。左手に
胡粉絵みたいな諏訪山の公園が浮き出している。右手の港につながっている船の姿がまる....
「惜別」より 著者:太宰治
も幟が威勢よくはためいて、四谷怪談だの皿屋敷だの思わず足をとどめさすほど毒々しい
胡粉絵具の絵看板が五、六枚かかげられ、弁や、とかいう街の人気男の木戸口でわめく客....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
しく広い道場であった。寺だけに、太い丸柱が奇異に見えるし、欄間彫の剥げた金箔だの
胡粉絵具なども、他の道場には見られない。 自分ひとりかと思いのほか、控え席には....
「正倉院展を観る」より 著者:吉川英治
ある一枚もあり、それは奈良朝にはめずらしいスピード感のある刷毛描きで飛雲と飛鳥の
胡粉絵なのだ。やがては人間界の住みかも現代のようなマスコミになるという幻想がその....