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「胴衣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

胴衣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「母」より 著者:芥川竜之介
にもふり撒《ま》いている。ハムモックの中に仰向《あおむ》けになった、夏のズボンに胴衣《チョッキ》しかつけない、小肥《こぶと》りの男にもふり撒いている。 男は葉....
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
うのであろう。銀の縁《ふち》のある帽子《ぼうし》をかぶり、刺繍《ぬいとり》のある胴衣《チョッキ》を着、膝ぎりしかないズボンをはいている。おまけに肩へ垂れているの....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
逞《たくま》しい谷村博士は、すすめられた茶を啜《すす》った後《のち》、しばらくは胴衣《チョッキ》の金鎖《きんぐさり》を太い指にからめていたが、やがて電燈に照らさ....
「ロマネスク」より 著者:太宰治
く》はにじんでいた。めだかの模様の襦袢《じゅばん》に慈姑《くわい》の模様の綿入れ胴衣を重ねて着ている太郎は、はだしのままで村の馬糞《ばふん》だらけの砂利道《じゃ....
「小説　不如帰　」より 著者:徳冨蘆花
ていやがるじゃねえか」 吉といわれし軍夫は、分捕りなるべし、紫｜緞子の美々しき胴衣を着たり。 「源公を見ねえ。狐裘の四百両もするてえやつを着てやがるぜ」 「源....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
囃子が盛大に催されて賑った。 翁の門下の人々は高齢で臥床中の翁に赤い頭巾と赤い胴衣を着せ、俥で東中洲「菊廼屋」（今の足袋の広告塔下ビール園、支那料理屋附近）と....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
て、また暗くなった。 同じ顔、紛れもない同じ顔であった。弁髪を着けた、いつもの胴衣に、洋袴に、長靴を着けた、マアレイであった。靴に附いた※は、弁髪や、上衣の裾....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
自割当の端艇の位置。 ロ それに乗る場処、並びにそこに到る順路。 ハ 救命｜胴衣或いは救命｜浮帯の着用方。 右に就き御不審の廉がありましたら、船員にお尋....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
も世間体《せけんてい》をはばからなかった。勝手な真似《まね》をして、上着をぬぎ、胴衣の胸をはだけ、襟《えり》を半ば開き、シャツの袖をまくり、杖の先に帽子をつっか....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
馴《な》れてくるんです。」 「僕ならどうしたって馴れやしない。」 クリストフは胴衣《チョッキ》の胸を開いて、強く息をした。 オリヴィエは窓のところへ行って、....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
光を見るがように思った。突然大時計が鳴った。マリユスはコゼットの美しい裸の腕と、胴衣のレース越しにかすかに見える薔薇色のものとをながめた。そしてコゼットはマリユ....
「ヘヤーピン一本」より 著者:豊島与志雄
分の室に戻り、パイプを通して、煙草をふかした。そしてヘヤーピンは、紙にくるんで、胴衣のポケットにしまった。 ただそれだけのことで、俺は別に気に留めはしなかった....
「サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
装は、これも同じく芝居がかりで、白い絹帽をかぶり、上衣には蘭の花をかざし、黄色い胴衣を着、同じく黄色い手袋を歩きながらパタパタやったり振ったりしていた。やがて彼....
「自転車嬢の危難」より 著者:ドイルアーサー・コナン
なのだ！」 「いやこの女の方は、君の寡婦だよ」 ピストルは鳴った。ウードレーの胴衣の前からは、血が迸り出た。彼は悲鳴を上げながら、腕をもがいてのたうちまわった....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
鳥鳥鳥鳥 鳥 驚く。驚く。 円の、双眼鏡の端から端まで、 黒上衣の、白｜胴衣の、佇立した、密集した、幾段々になった、 鳥鳥鳥鳥鳥鳥鳥鳥なのだ。 ロッ....