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胸に余る
「胸に余る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胸に余るの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
事のできないものになった。その時はあぐらにした両脛を手でつぶれそうに堅く握って、
胸に余る興奮を静かな太い声でおとなしく言い現わそうとしていた。 私どもが一時過....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
。 私も高笑いをした。雪江さんの言草が可笑《おかし》かったばかりじゃない。実は
胸に余る嬉しさやら、何やら角《か》やら取交《とりま》ぜて高笑いしたのだ。 それ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しょう、あなたは、そんなのを摘むのはおいやでしょう、いつぞや白馬ヶ岳のお花畑で、
胸に余るほど摘み取って誰かに見せたような、ほんとに美しい色の花は、ここにはござい....
「かげろうの日記」より 著者:堀辰雄
るので、本当にどうしていいのやら、私は思いあぐねるばかりだった。何んとかしてこの
胸に余る思いをつぶさにこの人にも分からせようがものはないかと思えば思うほど、私は....