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胸に描く
「胸に描く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胸に描くの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
日であった。彼は節子が帰って行った後になって、反《かえ》ってよくその瞬間を自分の
胸に描くことが出来た。奥の部屋の方に居る自分のところへ縁側づたいに挨拶《あいさつ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
建立した神社の内部に安置してあった木像のそばにも身を置くような気がしている。彼の
胸に描く飛騨の翁とは、いかにも山人らしい風貌をそなえ、杉の葉の長くたれ下がったよ....
「旅愁」より 著者:横光利一
唄を歌い出した。
わたしの好きなものは
この世に二つある
パリの夜の街の灯し火
胸に描くは
こころのふるさと
矢代は由吉の哀調を帯びた唄を聞いているうちに、....
「抱茗荷の説」より 著者:山本禾太郎
でに十年の月日がたっている。その時の淋しい自分の小さな姿を君子は今でもはっきりと
胸に描くことができる。およそ一時間も待ったであろうか、あたりに家はなし、もちろん....