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胸像
「胸像〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胸像の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼は昔の彼ならず」より 著者:太宰治
間には、もう北斗七星の掛軸がなくなっていて、高さが一尺くらいの石膏《せっこう》の
胸像がひとつ置かれてあった。
胸像のかたわらには、鶏頭《けいとう》の花が咲いていた....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
道具があった。ロイドは蝋細工の大きい人形を故郷から持って来ていた。それは上半身の
胸像のようなもので、大きさは普通の人間とおなじく、髪の毛も長く植えてあった。その....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
談に歓を尽し一時過ぎ散会した。因に同銅像は昨秋十月旧門弟一同発起となり一月着工、
胸像は福岡県糸島郡出身彫塑家津上昌平氏の献身的努力により作製されたものである。 ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
ンは、油絵の基礎工事としてのものであって、即ち、木炭紙の上へ木炭を以って、石膏の
胸像あるいは生きた人体を写生し、その形態、平面、立体、凸凹、明暗の調子等の有様を....
「呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
第一高等学校教師プッチール氏 Fritz Putzier(1851-1901)の
胸像除幕式が行われた。その時第三部一年生であった私がおおぜいの生徒らの後ろの方に....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
に大きな書斎へと案内した。書棚がぎっしりと列んでいて、その一つ一つの書棚の上には
胸像が置いてあった。そこに、大地主さんとリヴジー先生とが、パイプを手にして、真赤....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
。あたしかぶって、流行なんか気にしないこと見せてあげよう。」 その帽子をそばの
胸像にひっかけて、手紙を読みはじめました。それはおかあさんからの手紙で、ジョウの....
「九代目団十郎の首」より 著者:高村光太郎
なっていない。浅草公園の「暫」はまるで抜け殻のように硬ばって居り、歌舞伎座にある
胸像は似ても似つかぬ腑ぬけの他人であり、昭和十一年の文展で見たものは、浅はかな、....
「自作肖像漫談」より 著者:高村光太郎
ようなものを組織せられた事があると記憶する。今もむろん健在の事と思うが、私のあの
胸像はどうなっているかしらと時として思い出す。 私は外国に居る間、外に肖像を作....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
であった。彼女の眼には確かに阿多多羅山の山の上に出ている天空があった。私は彼女の
胸像を作る時この眼の及び難い事を痛感して自分の汚なさを恥じた。今から考えてみても....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
らった沙羅の木の白い花が一つ二つ夢のように咲いています。 左寄りに大理石の兄の
胸像があります。これは武石弘三郎氏の力作で、博文館で文界十傑を募集した時当選した....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
をマクネエル氏にお届けしました。すると二、三年の後、マクネエル氏から自作の婦人の
胸像を右の返礼として送って来ました。同君は大いによろこび、大切に秘蔵されています....
「快走」より 著者:岡本かの子
白いアンダー・シャツを銀色に光らせ、腰から下は黒のパンツに切れて宙に浮んだ空想の
胸像の如く見えた。彼女は先ず腕を自由に振り動かし、足を踏んで体ならしを済ました。....
「四つの都」より 著者:織田作之助
ある。机の上だけではない。部屋中至る処に、然もかなり乱雑に積まれている。 仏像の
胸像が机の上に、二つも三つも載せてあるのが印象的である。 庄造と庄平が椅子に掛け....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
――マスク、彫刻家フランツ・クライン採型。 一八一二年――上記マスクより製作せる
胸像、フランツ・クライン作。(ヴィーン、ピアノ製造者E・シュトライヒャー所蔵。複....