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「胸幅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

胸幅の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
オリンポスの果実」より 著者:田中英光
んなに訊《たず》ねるようにするのが癖《くせ》でした。二番の虎《とら》さんは、広い胸幅を揺《ゆす》りあげ、その話をするときは、ぼくを見ないようにして、「でれでれし....
マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
ムールイとは全く違って、しかもゴーリキイの心を魅した一人の男がいた。ヤコヴという胸幅の広い角張った火夫であった。カルタが巧くて、大食で、この男がへこたれたり、考....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
六、腰に毛皮を巻きつけたばかり、後は隆々たる筋肉を、惜し気もなく露出していたが、胸幅広く肩うずたかく、身長の高さは五尺八寸もあろうか、肌の色は桃色をなし、むしろ....
クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
も知れない。どの家にも祝福あれや! いかに精霊は欣喜雀躍したことぞ! いかにその胸幅を露き出しにして、大きな掌をひろげたことぞ! そして、手のとどく限りあらゆる....
林檎」より 著者:豊島与志雄
私は、一度はその子を家に泊めようと思って、機会を狙っていました。おとなしいわりに胸幅の厚い所を見ると、屹度骨の節々がくるくると太いに違いありませんし、一度一寸突....
」より 著者:カフカフランツ
あの二人も心得ていたろう。彼と向かい合っても、その男はまだ黙っていた。このひどく胸幅の広い胸のなかにも、いうべきことをいうのに十分な息はないかのようであった。 ....
」より 著者:マクラウドフィオナ
れていた。 彼は余の九人の仲間の最も丈たかい者よりも一寸ほど背が高かった、最も胸幅のひろいものよりなお二寸も胸がひろかった。その九人の人たちも、国を愛する詩人....
葛根湯」より 著者:橘外男
して、 「見事な身体ですな!」 とまるで象でも見物するような気持で頻りに大きな胸幅や逞しい腕に見惚れているのであった。医者は何と言ってると聞くから、熱もないし....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
組だった。だが又八のほうは、彼よりいくらか低くて固肥りに出来ていた。碁盤のような胸幅が肋骨をつつみ、丸ッこい顔の団栗眼を、よくうごかしながら物をいう。 いつの....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
な眸で、じっと待っていた。 四十がらみの偉丈夫である。黒い顎髯を蓄え、肩の幅、胸幅も、常人よりずっと広くて、背も高い。革足袋に草履|穿きのその足の運びが、いか....
三国志」より 著者:吉川英治
の面が昼みるよりもはっきり見えた。まず驚くべきことは、張飛にも劣らない背丈と広い胸幅であった。その胸にはまた、張飛よりも長い腮髯がふっさりと垂れていた。毛の硬い....