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胸掛
「胸掛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胸掛の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
昨日涼しいうちにと頼んでおいた髪結《かみい》が来た。洗《あら》い立《たて》の白い
胸掛をかけて、敷居越《しきいごし》に手を突いた彼女は、御帰りなさいましと親しい挨....
「門」より 著者:夏目漱石
らえた部屋の二側《ふたがわ》に、手術用の椅子《いす》を四台ほど据《す》えて、白い
胸掛をかけた受持の男が、一人ずつ別々に療治をしていた。宗助は一番奥の方にある一脚....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
――当番! おい、お湯はないんか? お湯はないんか?」 炊事当番はシャツの上に
胸掛前垂をあてゝ、テンテコまいをしていた。完全な炊事道具が揃っていない。 「お湯....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
に立って見える。主人はやおら立って、野に置くべきを我庭に移さんと白きを掘る。白い
胸掛をした鶴子は、寧其美しきを撰んで摘み且摘み、小さな手に持ち切れぬ程になったの....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ほえ》みかけていた。彼はそこへ駆け寄って、母の膝《ひざ》にすがりついた。母は白い
胸掛をつけて、木の匙《さじ》をもっていた。そしてまず、顔を上げて皆に見せるがいい....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
帰りにパン屋で大きいパンを一つ買っておいで。そら、十五スーだよ。」
コゼットは
胸掛けの横に小さなポケットを一つ持っていた。彼女は物も言わずにその銀貨を取って、....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、次にごく厚い綾織《あやお》りの下着、次にメリヤスの裳衣、次にポケットのついてる
胸掛け、それから毛糸の靴足袋《くつたび》。その靴足袋には、小さな脛《はぎ》の形が....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
なら》って額に大きな宝珠《ほうじゅ》がついている。鈴と朱房《しゅぶさ》のさがった
胸掛《むなかけ》尻掛《しりかけ》。金銀五色の色糸で雲龍を織出した金襴《きんらん》....