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胸郭
「胸郭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胸郭の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
の間に網のごとく走っている白い奇怪な線条も、白く浮き上っている脂肪も、びろびろと
胸郭いっぱいに気味悪く広がっている肺も、左肺の下から覗いている真っ赤な桃の実のご....
「伸子」より 著者:宮本百合子
佃は本気な顔つきで、シャツを脱いで胸部を出した。どこにも病気などなさそうに、
胸郭の広い厚い胸であった。 「――しっかりした骨格ですね」 医師は、精神療法と....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
に顔を押し包んで、こほん! こほん! とつづけざまに身をふるわせた。
このごろ
胸郭《むね》が急にうつろになって、そこを秋風が吹くような気がする。ことに夕方は身....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
だった。その巣をアルシュ・マリオンの下水道に構えていた。身長六尺、大理石のような
胸郭、青銅のような腕、洞穴《どうけつ》から出るような呼吸、巨人のような胴体、小鳥....
「決闘」より 著者:神西清
ーレンは手文庫を開けて、百ルーブリ紙幣を出した。 「モグラは蝙蝠と同じく逞ましい
胸郭をもっている」と彼は手文庫を閉めながらつづけた、「骨骼と筋肉が驚くほど発達し....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
に鳴り出でて、荒れた町の上をやわらかになでてゆくならば、どんな美しい共鳴を人々の
胸郭内に起こすであろう……。 山田市太郎さんが本尾の青年に相談した。本尾の岩永....